| 2006年04月19日(水) |
『君の帰る場所』 時任三郎 2006.3.9 |
時任三郎さんの歌を聴いたのは何年ぶりだろうか。 すいぶん、聴いてない。 デビューの頃はあの低音とゆらぎない音程がとても魅力的で大好きだった。 しかし時任さんは俳優なので、テレビで時々見かけることはあっても、 歌っているところはあまり見た事がなかった。
今回の最新アルバムでもその魅力的な低音とゆらぎない音程、 歌唱力を保っておられた。 普通に話すときの声と歌うときの声がとても似ているというか しゃべる時の声で自然に歌える人なんだと思う。 「誰がために」のような少々重い曲でも重く感じられない。 「ONE DAY」は軽やかに歌っていてギターの音も爽やかだ。 「君の帰る場所」は父から娘への歌で、愛情あふれる歌だ。 この曲は4曲目と5曲目に二回収録されている。 4曲目の方はの女の子とデュエットの練習をしているところだ。 ほんの30秒ほど練習しているところが収められている。 きっと時任さんにはこのデュエットが大切だったのだろう。 一生懸命練習する女の子の声をこのCDを聴く人に伝えたかったのだろう。 低音の時任さんと小さい女の子の歌声がどういうわけかぴったりと合っている。 とてもいい歌声だ。
私は一番最後の「遠い空に流れていた」が一番好きだ。 アコギとエレキギターが刻む音と、 時任さんの声が丁度いい感じで絡み合っていい味出している。
♪地図を持たないで 旅立つ君を〜
地図を持たないで旅立つ友を見送る。 さよならは風にまかせて風を見ていた。 今の季節にぴったりだ。
時任さんのような生まれつきいい声の持ち主は もっと歌いこんで、歌の上手さで人を圧倒させてもいいのに、 あくまでもさりげなく自然に軽く歌う人で そんなところがたまらなく好きだ。 あんなにいい声しているのに、ビブラートをつけて歌いこんだりしない。 俳優も歌も両方出来る時任さん。 その才能をずっと活かしてほしい。
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