| 2006年04月16日(日) |
『REALISTIC』 稲垣潤一 1986.3 |
毎年4月になると必ず稲垣潤一の「April」を聴く。 ラジオやどこからともなく聴こえてくる。 この曲は1986年発売の『REALISTIC』に収録されている。 シングルの曲ではない。が、まるでシングルヒットの曲のように印象深い。 この頃の稲垣さんのアルバムや 他のいわゆるシティ・ポップスと呼ばれたアーティストのアルバムは どれもドライブ用に作られたかのように爽やかで爽快なものが多かった。 このアルバムも実に爽快で爽やかな歌声が聴ける。 「バチェラー・ガール」は元は大滝詠一さんが歌っていたが、 稲垣さんのクリアな声で聴くと若々しいイメージに変わる。 「1ダースの言い訳」「UP TO YOU」など わがままな彼女を優しく待つ男の人が描かれているが、 実際には今も昔もそんなに待つ男も待つ女もそうはいないと思う。 人間には忘れると言う素晴らしい力を神様が与えてくれたので、 去っていく人はだんだんと忘れていく。 ずっとずっと好きでいても、それを超える好きな人に逢えることが多いと思う。
80年代はこういった歌の中の優しい男の人に癒されていた時代だなあと つくづく思い出してしまう。 あくまでも歌は虚像でありながら、 タイトルには『REALISTIC』と付ける稲垣潤一は とにかく歌が上手い。 そのクリスタルな声は誰もが真似の出来ない類稀なシンガーそのものだと思う。 最近もドラムを叩きながら歌っている稲垣さんをテレビで見たが、 変わらず歌は上手かったし、きちんと大人の歌を歌っていて 進化しつづけていることがよくわかった。のどを大切にがんばってください。
|