りえるの日記

2006年04月07日(金) 父親不在

プルースト5巻ゲルマントの方に。
よく考えるとあと9冊もある。
本の中にいつも小冊子がついていて
学者達がプルーストについての思いを
語っているのがおもしろい。

今回は加賀乙彦氏。
ドストエフスキーは幼少の頃
父親が大嫌いで、作品の陰にはいつも
父親殺し願望がある。一方でプルーストは
父親無視。存在すらも感じないと。
祖母、母達女性の描写は詳細に語られているのに。

トルストイのように血族関係を網羅した現実世界、歴史上の出来事に
接続させるのではなく作品の世界で円環を閉じてしまい
広がりよりも深さを、現実よりもフィクションを重しとする
作風であると。

フィクションに重きをおいているから、
起承転結のストーリは置き去りにされ
読み手を欲求不満に陥れるのだろう。
甘美な煙に巻き込まれた遭難者だ


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