折角、有休をもらったのに生憎の台風。 一日ずーと家にいるのは久しぶりだ。 もう一度、WALKABOUT美しき冒険旅行を見に行こうと思ったのに 少し滅入る。
気分を入れ替えて、フランス語、ピアノ、読書を楽しむ。
フランス語の読み物として、アポリネールの短編を読んでいる。 単語、熟語集を並行して覚えているが、やはり、作品を読む方が 単語は鮮明に覚えられるようだ。 受験勉強ではないし、ゆっくり一日30分ぐらいを目標に 続けていこうと思う。
ピアノは先生の病気も少し回復されたようで、 11月からレッスン開始だ。 ラフマニノフの仕上げをきちんとしたいので、どんなアドバイスを 聞けるか楽しみだ。 先生はクールなお方で、私の演奏を無表情で聞き 「洗練されてない」なんて言葉をぐさっと言われる。 その手厳しいアドバイスのあとの演奏は数倍素敵なものに仕上がっている。 不思議だ。 今度はシューベルトのソナタを弾いてみたい。
先日も台風の時、江戸川乱歩を読んだが、今日も じっくり読めた。第8巻読了。
「目羅博士の不思議な犯罪」「地獄風景」 「妖虫」「鬼」等、楽しめた。
今日読んだ「妖虫」で、見世物小屋の話を読んでいると、 子供の頃を思い出した。 小学生の頃、近くの神社のお祭りに見世物小屋がきていた。 子供心に、入ってはいけないところなんだと思っていた。 友達だけで行った時、恐怖の蛸足女の看板に誘われて入ってみた。 そこには、かなりの年配の美しくもない上半身裸のおばさんが 縄を両手にもって、左右上下に揺れているだけだった。 肝心の足は隠してある。 その光景を見て、いやらしいというより、哀しさの方が心の中を 占めていた。 その哀しさは、その見世物小屋で働かなければならない状況を 無意識に感じたからだろうか。
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