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2007年02月24日(土)
ユメノマタユメ。





意識的なのか、最早、習慣化されているのか、
愛しい人は片腕を広げて、ベッドに転がる。
あたしがその腕の中にすっぽりと、
収まるのを、待っているかのように。


ご主人様にジャレつく猫のように、
広げられた腕にジャレついてみた。


傍に居ることに安心したのか、
それとも睡眠欲の限界値なのか、
それは定かではないにしろ、
愛しい人は小さな鼾を立て始め、
暫くすると完全に眠りに落ちた。


「腕が痺れた・・・」


そう寝言のように呟くので腕から頭を外す。
あたしの心の声が聞こえたのか手が伸びてくる。
今度は手を繋いでから、再び眠りを貪る。


そんな姿が愛しくて、何度も、何度も、
眠る愛しい人の、こめかみに唇を寄せた。


ふいにマスターの台詞が頭を過ぎる。


人の温もりや愛情や安らぎに飢えてるのは、
あたしだけではないのかもしれないと、
横で眠るその人の顔を見ながらそう思った。


「彼は貴女に癒されたいんだよ」


前に聞いた知人の台詞が頭を過ぎる。


急に愛しさが込み上げてきて、
眠りから現実世界に引き戻したい衝動に駆られるが、
ぐっと堪えて唇を唇に寄せ、
横で眠る愛しい人をただただ眺めていた。


そんな風に、朝が来ないのを願う日もある。