それでも、ヒロのとなりで寝ることはできなかった。 からっぽになった私が、ただ横たわっていた。
その晩、ヒロが私に触れることもなく 私も、ヒロを求めなかった。 それほど、憔悴していた。 どうしたらいいか、わからなかった。
ヒロの携帯を見た時、 私はいくつかのアドレスを、自分の携帯に転送していた。 ヒロと、関係があったであろう人たち。 それと、ヒロの奥さんの携帯。
私は、まず、奥さんをのぞく全員にメールをした。
私はヒロの5年来の恋人です。 この連休は、いっしょに過ごしました。 いたずら心から、携帯を見てしまい、あなたの存在を知りました。 あなたは、ヒロとどのような関係でしょうか・・・ 失礼は承知です。どうか、お返事をください。
そして、私は、何度も何度も、メールを書いては消し 躊躇しては止め、でも、また文書を作成し・・
そして、最後の一人・・・・奥さんにメールを送った。
|