ひとりごと
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夢で会いましたね 2006年01月27日(金)

遅れていったお稽古のお茶室の襖をそっと開けて、先生の顔を見たとき
「あぁ、来てよかった!」と思った。
八畳の茶室の向こう側に座っていらした先生は、ピンク色のお元気そうな顔で、
「やぁやぁ、いらっしゃい。」とにこにことおっしゃった。

実は昨夜から微熱があり、どうやら風邪らしく寒気や腹痛、頭痛があった。
本当は休んでしまいたかった。
でもできたばかりのお初釜の写真を是非持って行きたくて
気合でお茶のお稽古に行ったのだ。

お扇子を前に置き「おはようございます。」と挨拶する私に向かって、先生は
「昨夜、夢の中にあなたが出てきたのですよ。」とおかしそうにおっしゃった。
びっくりして照れくさくて「あら、想いが通じたのかしら!」とおどけて答えた。
「夢の中で私、何をしていました?」と伺っても、
先生は嬉しそうな顔のまま「さぁ…?」とおっしゃるだけだった。
気になるなぁ〜。

夢の中にある人が出てきたとき、自分が想っているのでその人の夢を見たのではなく、
むこうがこちらのことを強く想っていて、その想いが飛んで自分の夢に現れたのだ、と言う話がある。
都合がいいようだけれど、こんな話に勇気づけられたり嬉しくなったりしたことが何度もある。
あの人は、私の夢に現れるほど想ってくれているのだわ!
こんなに強く想っているのだから、あの人の夢の中に私は現れるのでしょう…なんて。

たしかに昨夜は先生のことを考えていたかもしれない。
ご高齢の先生は、昨年の夏には体調を崩され、先生なしのお稽古が続いた。
もう会えなくなってしまったらどうしよう!ともやもやとした不安が湧いてくるのだった。
でも晩秋には、少しやせられたけ先生が前のようにきちんとお茶室に座られた。
お点前のお稽古をつける確かさも、美しく活けられている花も変わらなかった。
特に寒いと言われているこの冬が心配だったが、お初釜にはますますお元気になられて
みんなを迎えてくださった。
それがとっても嬉しかった。
そんなことを思い出しながら、写真を1枚ずつポケットアルバムに収めていたのだった。
背筋をぴんと伸ばして亭主席に座る先生の写真を、昨夜は何度も見直したのだった。

今日も先生は終始ご機嫌なままお稽古を進められた。
まず先生がご覧になった。
「うちの庭も写真に撮るとなかなかいいですね〜。」と喜ばれた。
そのあとアルバムはお弟子さんたちに回され、ほんの2週間前の思い出話と笑顔を呼んだ。
私もきれいなお菓子をいただき、熱いおいしいお茶を飲んで身体が温まり、
気分がすっきりとして、風邪の症状も少し治まってきたように感じた。
やっぱりがんばってやって来てよかった。
こんな風景、どこかで見たような気がする。
もしかしたら昨夜の夢の中かしら。

人の夢に自分が現れるって不思議。
私の知らない私は何をしているのでしょう?
どんな話をしたのでしょうね?


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