ひとりごと
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7月21日。 この年になっても、この日付を思うとわくわくする。 長い夏休みの始まりの日。
明るい光と暑さに目を覚まし、 あわてて飛び起きようとして、今日が7月21日の朝であることを思い出す。 そうだ。今日から夏休みなんだ! 嬉しくて、顔がくっくと笑えてしまう。 もう一度、薄い夏がけを体に巻きつけてみるけれど、胸が躍って寝てなんかいられない。 反動をつけて、起き上がった。 階段を下りると「あら、早いわね」と母の声。 妹たちはまだ寝ているらしい。 私は裏口から庭へと回った。 隣との境のブロック塀に自分の影がくっきりと落ちていた。 強い陽射しに照らされて、白く浮き上がって見える手がミルキーみたいだと思った。 この手は夏休みの間にこんがりトーストされるのだろう。 庭では朝顔の花の数と、向日葵の花の向きを確かめた。 サンダルからはみだした足の指とくるぶしが朝露にぬれた。 濃い草の香りに包まれた。 夏休み最初の朝の空気をいっぱいに吸い込むと、また顔が笑ってしまうのだった。
あれは何年生の夏休みだったのだろう? まだ塾も受験も関係のない年頃。 7月21日と言うと、あの朝を思い出す。 夏休みはたくさんの楽しみだけでできているように思っていた。 表紙が塗り絵になっている宿題帳も、色鉛筆で塗り分けた円グラフの「1日の予定」も 今が夏休みであることを実感させるガイドブックなのだった。 あぁ、よかったな。 幸せだな。 これから42日間の長い休暇が待っているんだ。
朝顔市で買ってきた朝顔の色は夏の朝の空の色。 シジュウカラが落としてくれた向日葵の花は二重丸の太陽。 今朝、まだ涼しい庭でこの花たちを見て、夏休みの子どもの気持ちに戻っていた。
専業主婦の私にとっては、毎日が休みのようで、毎日が仕事のよう。 私なりの夏休みを作ろうか。 まだ真っ白なカレンダーを色とりどりの楽しみで埋めようか。 早春に見た黄色い蝶が予言したとおりの輝かしい夏になりますように!
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