ひとりごと
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梅とお寿司 2004年02月15日(日)

誰かの誕生日になると、そのとき咲いている花のことを思う。
夫が生まれた日には、梅が咲いていたのだろうか?
義母は、ふくらんでくる梅のつぼみを見上げながら、
彼の誕生を待っていたのだろうか?
今、義母も梅を咲き始めた梅を見上げて
そのときのことを思い出しているのだろうか。
そんなことを思う晴れた休日、今日は夫の誕生日。
梅とお寿司を楽しむ日。

毎年この時期には梅を見に行く。
沿線に、梅で覆われた美しい公園があるのだ。
ちょうど「梅祭り」の真っ最中で、休日の公園は多くの人で賑わっていた。
梅の花は、満開にはまだちょっと早かったけれど
みんな上を見上げてにこにこと歩いていた。
青い空をバックに、梅の枝や花が絵を描いたようだ。
鳥がその上を飛び交う。
蜜を吸いに来た鳥が花びらを雪のように散らす。
お日さまに温められた風が清らかな梅の香りを運ぶ。
ぱっちりと咲き出した梅の花はとてもかわいい。
気持ちよくて、きれいで、嬉しい。
公園を歩くどの人も、連れられた犬も、幸せそうに見えた。

梅を堪能したあとは、駅の向こうのいつものお寿司屋さんへ。
私たちには、梅とお寿司はいつもセットになっている。
年に一度のお楽しみ、お寿司は張り込んで「板さんお任せ」を注文するのだ。
今日はカウンターに案内されて、冷酒で乾杯。
「お誕生日、おめでとう」と、小さいグラスをチンと鳴らした。
そして板前さんが目の前で握ってくれるのをわくわくと見守りながら、
おいしいお寿司を次々といただいた。
ひとつ食べるごとに顔を見合わせて「おいしいね!」と笑ってしまう。
ここのお寿司は本当にいつもおいしい。
びっくりするほどお会計は安いのだけれど「贅沢をした」と言う気分になる。
違う季節にも来てみよう、といつも話しながら、来るのはこの季節、梅見のときだけだ。
でもこんな贅沢、年に一度のお楽しみで十分だとも思う。

梅とお寿司で、心もおなかもいっぱいになって、夕日がまぶしい電車で帰ってきた。
多摩川を越えるとき、鉄橋の向こうに、
夕焼け空に描かれた富士山のなだらかなシルエットが見えた。
お祝いの一日の締めくくりに、富士山が見えて嬉しかった。
夫は窓の外は見ず、少し離れた席で本を読んでいた。
教えてあげる間もなく、富士山は街並みのむこうに隠れた。
日は沈んで、お祝いの一日はもうすぐ終わり。



新しい器

昨日買ってきたお茶碗をお鍋で煮た。
新しい陶磁器は、使う前にお鍋で煮て、
そのまま冷ますと、欠けたり割れたりしにくくなる。
本当かどうかわからないけれど、
祖母や母がしていた通り、私も新しい器をお鍋で煮る。

ことことことことこと…。
沸いて揺れるお湯の中でお茶碗が鳴っていた。
その音を聞いているうちに、
まだ見慣れないお茶碗に親しみがわいてきた。

丈夫になって、これからずっと活躍してね。
大事にするからね。

ふきあげられたお茶碗は、お風呂上りのさっぱりした顔で
食器棚の中に自然な感じでおさまった。


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