ひとりごと
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長くて短い夜が明けて 昨日と同じようにまぶしい朝がやって来た。 ピピちゃんは、庭に咲いていた残り少ない花の ありったけと一緒に庭に眠った。
昨日のこの時間にはまだ元気だった。 こんなときが来るなんて知らずに ピピちゃんは無邪気にごはんを食べていたんだ。 元気になろうとして。 生きようとして。 そして最後まで小さな体で戦った。
今は安らかに。 2本の薔薇をはさんでトトと並んで眠っている。 香り豊かなピンクのコンテ・ド・シャンボールと 雪白のブール・ド・ネージュが優しく守ってくれている。 墓標代わりに白い花の咲くアリウムの球根とワスレナグサを植えた。 花の下で、ピピちゃんはゆっくりと次の生を待っている。
お香をあげ、手を合わせて祈ったあと、 どうしていいかわからなくなって、落ち着かない時間を持て余した。 私は何をしたらいいのだろう? もう何もピピちゃんのためにできることはないのだろうか? ただ、空の上での幸せを祈るだけ。 失った悲しみに耐えるだけ。 もうあのかわいい姿はそこにない。 空っぽのかごの前でぼんやりとした。
べべが私に呼びかけたきた。 かごから出してやると、甘えるように肩にとまったり 袖口に顔を突っ込んだりした。 べべは心配してくれている。 ジュジュはそっと見上げている。 私には、待ってくれているこの子たちがいるのだ。 その存在と優しさに励まされる。
ピピちゃんに出会えたことに感謝しよう。 楽しかったことだけいつまでも胸の中に残そう。 そして、いつの日か虹の橋で会えることを楽しみにして。 それまでは、今いるこの子たちと私自身の生を精一杯生きよう。
ねぇ、ピピちゃん、それでいいのよね。 ごめんね。 おやすみなさい。
電話
携帯に、天国のピピちゃんから電話がかかってきた。
「泣いちゃだめだよ。泣かないで。」 「だって悲しいよ。ピピちゃん、ごめんね。怒っていない?」 「怒ってないよ。だって楽しかったもん。」 「楽しかった?」 「うん。ごはんもいっぱい食べたしね。いっぱい遊んだしね。 外で寒い思いをしなくてそこに行ってよかったよ〜。」 「今は?寒くない?苦しくない?」 「うん、ここは暖かいよ。苦しくないよ。楽しいよ。 それにぼくはもうフリーなのさ!」 「いつかまた会える?」 「会えるよ。暖かくなったらまた会おう。」 「うん、また会えるよね。」 「会えるよ。でもそのかわり、忘れちゃいやだよ。」 「忘れないよ。ずっと、絶対に忘れないよ。」 「ありがとう。会えてよかった。幸せだったよ。ありがとう。」
優しい友だちの優しい声だった。 心配かけてごめんね。 嬉しかったよ。 どうも、ありがとう。。
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