ひとりごと
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友だちがお出かけ前にうちに寄ってくれると言うので、 はりきって早起きしてケーキを作った。 バターや粉は、昨夜寝る前にきちんと量ってあった。 ドライプルーンといちじくも洋種入りの紅茶に漬け込んであった。 バターと卵たっぷり、香りのいいドライフルーツがたっぷりの おいしいケーキができるはずだった。
…何を間違えたのだろう。 余熱をしたオーブンに入れて、何分たってもケーキは膨らまなかった。 焦げないようにアルミホイルを乗せて、さらに10分焼いても変わらなかった。 竹串を刺してみると、中まで火は通っているようだ。 本に書いてあった時間より、20分長く焼いて取り出した。 粗熱をとって型からはずすと、ふくらまなかったので高さはないものの 型のままの薔薇の形のケーキが出てきた。 これはおいしそうかも! と、ナイフを入れて一切れお味見。
…やっぱりダメだった。 ずっしり重くて甘くてしつこい。 それはそうだろう。 あれだけの量のバターとお砂糖と卵と粉とフルーツが これだけの体積の中に詰め込まれているのだから。 日持ちさえしたら、カロリーと栄養たっぷりの非常食になりそうなほどだ。 がっかり。 これは友だちにはあげられない。
11時半、友だちの車は時間通りに来てくれた。 借りていたものをお返しし、花の苗をひとつ渡した。 これからご主人さまとお出かけなので、引き止めることはできない。 それでもケーキがちゃんとできていたらお土産に渡せたのになぁ。 せめてものお礼にしたかったのになぁ。 本当に残念だった。 わざわざ寄ってくださったのに、なにもできなくて申し訳なかった。
去年手に入れた薔薇の形のケーキ型はお気に入りだ。 でも、これでケーキを作ると、ずっしりと重くなるようだ。 最初の何回かはオリジナルレシピで作っていたので、配合のミスかと思っていたけれど 今回は、ちゃんと本の通りに作って、それでも膨らまなく重くなってしまった。 型が分厚い分、オーブンの温度をもっと上げなくてはいけないのかもしれない。 特に余熱の温度はもっと高くしたほうがよさそうだ。 実験、実験。 同じレシピで、今度は温度を変えてやってみよう。 成功したら、おいしくできたら、今度こそ友だちに食べてもらおう。
その前に、この失敗ケーキを何とかしなくては。 夫も食べてくれなかった。 小鳥たちは食べてくれるだろうか。 砕いてパンプディングにでもしようかな。 それともやっぱり非常食かしら?
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