ひとりごと
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朝の夢の中で子猫に会った。
私は白い明るい塔の中にいた。 そのてっぺんに子猫はいた。 大きくなったね!
私は自転車に乗っていた。 そのかごに子猫を入れようとしたら ずっしりと重かった。 大きくなったんだね。
かごの中に子猫を入れたまま 明るいゆるやかならせんのスロープを 自転車で滑り降りていった。 子猫のふわふわの毛がなびいていた。 子猫は笑うように目を閉じた。
広い踊り場にさしかかって 自転車がゆっくりとまりそうになった。 子猫は目をぱっちりと開いて かごからひらりと飛び降りた。 そのまますばやく走って姿を消した。 待って、待って!
だんだん広くなるらせんを 2回転くらいぐるぐると走り降りて やっと子猫に追いついた。 子猫はまたひと回り大きくなって 優雅な仕草で私を待っていた。
「子猫は1日に10の新しいことを覚えるのです」 と、どこからともなく現れた 白衣を着た男の人が重々しく教えてくれた。
今日、覚えたのは自転車から飛び降りること。 大人っぽい優雅な仕草。 それから、なんなのだろう? 子猫には覚えることがいっぱいあるのね。 どんどん成長していくのね。
ただそれだけの夢。 なんの筋も結末もないけれど、子猫と会えたことが嬉しかった。 ほんのり白い光がたちこめた明るい塔の中が清らかで幸せで 子猫と一緒にスロープを滑り降りるのが楽しかった。 目が覚めて、こんなに嬉しい気持ちが残るのはいい夢だ。
朝からジョウビタキの声がよく響いていた。 灰色の空に光が射して銀色に輝いた。 澄んだ声が近づいてきた。 庭のエゴノキの枝がさわりと動いた。 まばらな葉の影に見えたのはオレンジ色のおなか。 カーテンをそっと開けて覗いてみると白い紋付もくっきり見えた。
ジョウビタキ、今年も遊びに来てくれてありがとう。 冬がやってくるんだね。
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