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----------2005年08月15日(月) 家の背骨
どんどん弱っていく祖母と、どんどん粗暴になっていく母と、どんどん寡黙になっていく娘。
何も話したくないので黙々と墨をすり、黙々と写経をした。そうして仏壇のある部屋のはじっこにじっと座って、延々イタコ話を繰り返す祖母の背中をぼんやり眺めていた。
小さい頃、祖母の白髪をよく抜いた。
もう祖母の白髪を抜くことはできない、そんなことしたらばーちゃんハゲちゃう、よく叩いたり揉んだりした肩も細くなり、時にはその上に乗ったりした背中も曲がって小さくなった。
その間ずっと母は台所にいてドンガラガッシャーンを繰り返していた。
送り火を見つめながら、ご先祖様、そこで見てらっしゃるのなら、どうかこの家を救ってくださいとお願いしたくなった。
何処かが確実に病んでいて、何かが確実にずれている。
この家の背骨を正したいと、真剣に思う。
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