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----------2005年03月13日(日) 連帯感、のようなもの?
「ひとが完全に玩弄物となるような情況はなんとしてでも避けること。そのような情況に陥った場合は、病に襲われたときのように、成り行きにまかせること。」(シモーヌ・ヴェイユ「カイエ1」/みすず書房)
朝9時に出勤、のつもりでいたけど少し遅刻しそうだったのでそれならば、と大阪城公園を散歩する。ベンチに腰掛けて、きらきらと日光を反射させている水面を眺める。スズメが近寄ってきたので残業用のクラッカーを砕いてやると一面スズメスズメスズメスズメスズメになったので笑う。
笑う。
笑う?
・・・スターバックスでコーヒーを買って10時に出社する。「優雅やねえ」と軽くイヤミを言われにやりと笑ってみせる。
・・・笑う??
11時間が経過して「東日本が爆発してます」とSVがわめく。いや、西日本もかなり爆発してんだけど、と皆が笑う。
笑い、ながら端末を切り替えて東日本のヘルプに入る。地名が珍しくて笑う、関東の代理店にわざとこてこての関西弁で電話をして笑う、10時になっても、10時半になっても、一向に案件が減らなくて笑う、二次登録(住所とか電話番号の登録、ね)が7万件というこれまでに見たことのない数に膨れ上がっていて皆で笑う、明日も9時に来てくださあいとSVが声を裏返して言うのでまた笑う、11時にはもう皆意味もなく笑っていた。
笑う、笑う、ひゃらひゃらと、脱力した笑いを繰り返す、「オツカレサマ」が面倒なので皆「おつ」と言う、すれ違いながら「おつ」と肩をつつきあって笑う、どんなに頑張ってもその倍の案件が降ってくるのだから笑うしかない、あまりに翻弄されすぎて、私たち皆、何かの病に集団感染でもしているみたい。少しくすぐったい。「皆」という表現を繰り返すことが。
でも、笑ってる。
仕方ないから、皆でひゃらひゃら笑いながら、成り行きにまかせるよ。
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