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----------2005年01月17日(月) アンコクであるその理由
「あらゆる表象はすでに一つの解釈である。」(ジャン=ミシェル・アダン「物語論―プロップからエーコまで」/白水社クセジュ文庫)
このあいだ自分のメモ帳を読み返していてプロップってプロットの書き間違えかなと一瞬本気で考えた自分があまりに情けなくて(プロップはナラトロジーの創始者ともいわれる高名な民俗学者です、文学理論かじった人なら誰でも知ってます、私はどこまで忘れていくんだろうと軽いショック状態に陥りましたよ)こんな入門書を購入して読み始めたらこんなよく考えれば当たり前の、よく考えなくても当たり前の一文にぶつかってそれで一日がつぶれた。
つぶれた一日を振り返り解釈する、それが今書いている文章。
書くには解釈しなければならない。
私の一日はどのようにつぶれたか反芻し、視点を定め、トレースし、言語で切り取っていく、
という作業は時に苦痛だったりする、つぶれたものはつぶれたのだからどう解釈しても生産的な意味は見出せないから。一度空虚に生きたものをもう一度反芻してさらに空虚に落ち、その表象を眺めてさらに空虚に埋没する、というこの空間は本当にアンコクになりつつある。
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