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----------2005年01月01日(土) ひそかに祈る
「清められるための一つの方法。神に祈ること。それも人に知られぬようにひそかに祈るというだけでなく、神は存在しないのだと考えて祈ること。」
1.どうしても決別できないたったひとつの思い。
彼はもうきっと永遠に存在しないのだから私が彼に向かって祈ることは神に祈ることに等しい。
「もしわたしの永遠の救いが、なにかの物体となってこの机におかれており、それをつかむには手をのばしさえすればよいとしても、わたしは、そうせよとの命令が与えられないかぎり、手を出そうとはしないだろう。」
2.そうせよ、という命令もきっと永遠に与えられない。一度すれ違ったものはもう二度と交差しない。けれどおぼろげに救いのような形をしたものが存在しているかもしれないと思えることじたいが私にとって唯一の救いである。
1と2は矛盾していて論理的に破綻しているけれど理性をすべて超えたところで私はあるひとつのことを信じている。
「不可能なものに触れるためには、可能なものをやり遂げておかなければならない。」
3.小さく静かに生きていく。どうか健やかに。
(引用部分はすべてシモーヌ・ヴェイユ「重力と恩寵」/ちくま学芸文庫)
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