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----------2004年12月28日(火) 歓びの歌

「いつまでも変ることのない友情を
勝ち得たもの、
誠実な妻を得たものは、
誰でも歓びの歌に入ろう
そうだ、少なくとも一つの魂を
自分のものと呼べる人は
そしてそれができぬ人は全て
涙して友達の輪から去りなさい。」
(ベートーヴェン「交響曲第9番」岡田吉生氏訳)

夕方駅の階段でくずおれる酔っ払いを見た。
クラシックのコンサート会場で携帯の音が鳴り響いた。
踏み切り近くではメガネの奥で眼を奇妙に輝かせた男がズボンのチャックを開けてペニスをいじくっていた。
酒臭い息を撒き散らしながら娘とおぼしき中学生にグアム旅行のパンフレットを何度も何度も見せている男がいた。
その娘はもういいって、もういいって、とため息を何度もついていた。

歓びの歌なんていったい何処にあるのだろう。