穏やかに新年を迎える。清々しい朝のこと。
ふっくらとこころに蕾をみつけたような気がした。
咲けるかどうかわからない。生きてみなければと思う。
新鮮な息を感じながらすくっと前を向いていた。
糸であるかのような日々。私はまた一枚の布を織り始める。
透明な糸もあるだろう。手探りでその感触を確かめる。
それが自分を信じることなのではないだろうか。

お昼に元旦の宴会。やはり息子は来ることが出来なかった。
仕事は休めたようだが酷く神経質になっている様子。
まるで自分がコロナに感染しているような口ぶりであった。
それだけ職場がパニックに陥っているのだろう。
憐れでならないけれどこればかりはどうしようも出来ない。
せめてけい君だけでもと連れに行ってやって良かった。
ずっと楽しみにしていたようだ。にこにこ笑顔でやって来る。
お寿司や大好きな鶏のから揚げを喜んで食べてくれた。
午後にはあやちゃん達と凧揚げ。生まれて初めてだったようだ。
お正月と云えばお年玉。これが昔とは桁が違う。
貰う子供たちは大喜びであるが親はたまったもんではない。
お互いに子供が居るものだから同額のお年玉を返さねばならない。
そうなればもはや義理となりなんとなく辛いものがある。
姪っ子。義弟とけい君もお年玉を貰った。
息子の代わりに急いでお年玉を用意して渡したけれど
こんなことはもう来年から止めた方が良いのではと思う。
予め姪っ子達に伝えておくべきだろう。
そんなことを考えながらけい君の気持ちを思うと複雑な気持ちになる。
やはりお年玉は無くてはならないものかもしれない。
あやちゃんとめいちゃんは総額3万円近くあったそうだ。
時代は変わったのだなとつくづく思った。
私の財布にはボーナスの残りがわずかに残っている。
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