ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2022年12月16日(金) シクラメン

朝のうちは陽射しがあったが午後から雲が広がる。

気温はさほど低くはなかったけれど肌寒くてならない。


仕事を終えていつものスーパーに寄ったら

地元の農業高校の生徒さん達がシクラメンの店頭販売をしていた。

なんと鮮やかな色。一鉢でも買い求めたかったが諦める。

安価であったがやはり贅沢品だなと思ってしまった。

そんな気持ちが空しくてならない。情けなくてならない。





今朝も訃報が。同級生のT君が昨夜亡くなったとのこと。

入浴中の事で心臓麻痺ではないだろうかと言う。

ヒートショックも在り得るが詳しいことは分からなかった。


突然の訃報で胸が痛んだけれど悲しみとは少し違っていた。

漠然と「やはり人は死ぬのだな」と思う。

遅かれ早かれそれは自分の身にも必ず襲って来ることである。


T君とは小学5年生の時の同級生だった。

瘦せぽっちで背が高く皆から「ガイコツ」と呼ばれていた。

そんなあだ名にもめげず朗らかで明るい少年であった。

私の親友のYちゃんが好きでよくちょっかいを出していた。

恋の告白などまだ出来ない年頃のことで懐かしくてならない。


おとなになって再会したけれどたまに顔を見かけるだけで

「おい、元気なかや」と。互いに笑顔を交わすだけであった。


役場に勤めていたけれど早期退職をして米農家になっていた。

奥さんと二人三脚で今年も稲刈りを頑張っていたと聞く。


子供はいない。残された奥さんはどんなにか寂しいことだろう。

こんなにあっけなく逝ってしまうとは思ってもいなかっただろう。


冥福を祈りつつ少年の頃のT君を思い出している。

おどけた顔をして今にも駆け寄って来そうな気がしてならない。


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