| 2022年12月09日(金) |
「カタチ」ではない縁 |
日中は随分と暖かくなる。陽射しのなんと有難いこと。
北海道では積雪が1メートルを超えた地域があるようだ。
除雪をしなければ日々の暮らしも成り立たない。
その苦労を思うと頭が下がる思いである。
北と南では大きな差がある。それはどうしようもないことだろう。
せめて親身になって労う気持ちを持ちたいものだと思う。
そうして自分がどれほど恵まれているか思い知らなければいけない。

もう20年来の友の誕生日。57歳になったようだ。
ネットを通じて知り合い掛け替えのない縁を頂いた。
もちろん一度も会ったことはないけれど私は親友だと思っている。
いつか必ず日本海に沈む夕陽を見に行くと約束したこともある。
お互いが12月生まれで誕生日にメールを交わし合っていた。
私もまだ若かったのだろう。それが楽しみでならなかった。
けれども次第にそれが億劫になって来たような気がする。
一昨年の私の誕生日にはメールの返信を怠ってしまったのだった。
友は私の気持ちを察してくれたのだろう。
昨年からメールは途絶えすっかり音信不通になってしまう。
それでも私は少しも寂しさを感じなかった。
「これでいいのだな」と思った。その距離が愛しくも思えた。
友を想う気持ちは変わらない。今でも大切な親友だと思っている。
友は私よりもずっと若いがお互いに歳を重ねて来た。
もう誕生日を祝い合う歳ではないのもしれない。
それよりももっと大切なことがあるような気がしている。
「カタチ」ではないのだ。縁は目に見えるものではない。
繋ぎ留めるよりも離れることでその縁が深まるのではないだろうか。
友を懐かしく思い起こしている。この気持ちはきっと届く。
|