小春日和が続いている。20℃を超すと随分と暖かい。
そんな暖かさのせいとは思えないけれど
職場の近くにある銀杏の木がなんだかおかしい。
例年ならば黄金色に色づきそうして葉を落としていくのだけれど
今年はどうしたことだろう。黄金色になる前にもう散り始めている。
枝ばかりの裸木のなんと憐れなこと。胸に切なさが込み上げて来る。
木にも病気があるらしいが何らかの異変が起きているのだろうか。
陽射しを浴びてきらきらと輝いていたかつての銀杏を想い起こす。
苦しくはないか。辛くはないか。そう声を掛けてあげたくなった。

まだこの一年を振り返るには少し早いけれど
少しずつ今年の日記を読み返している。
きっかけはけい君と一緒に行ったドライブのことだった。
去年だったか今年の春だったか思い出せなくて
気になると確かめなければ気が済まない性分である。
どうやら今年の5月のことだったらしい。
半年前のことを忘れているのだから私の記憶力は当てにならない。
それが10年前、20年前ともなるとはるか昔のことである。
けれども日記を読んでいるとその記憶が鮮やかに蘇って来るのだった。
書き残しておいて本当に良かったと思う。
今日の日記もやがては過去になるだろう。
いまここに居る私も過去の人になってしまうのだ。
その時何を想い何を感じたか。正直に在りのままを記しておきたい。
愚かな自分も無様な自分も確かに生きていたのだから。
永遠の命が無いように永遠の日記も無いだろうと思っている。
今はネット空間に頼り切っているけれどいつ消滅するか分からない。
少女時代に鍵付きの日記帳を持っていたけれど
あれはいったい何処に行ってしまったのだろう。
捨てた記憶は無い。そうして何を書いていたのかも忘れてしまった。
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