曇り日。薄っすらと陽射しもあった。
お昼前に衝撃的なニュースが流れ驚く。
安倍元首相が奈良で銃撃されたと云うこと。
心肺停止ではもはや絶望的だろうと思うしかない。
夕方のニュースで死亡の発表があった。
人の命とはなんと儚いものなのだろうか。
悲しみよりも理不尽な思いが込み上げて来てならない。
67歳、まだまだこれからの人生だったことだろう。
ありきたりの言葉で冥福を祈ることなど出来はしなかった。
どんなにか悔しく無念だったことだろう。
人は死に方を選べない。それは一瞬で命を失うこともあるのだった。
仕事を終えてから母の施設がある病院を訪ねる。
一昨日から携帯電話が繋がらなくなっており
介護士さんに様子を見てもらたっらどうやら故障しているらしい。
母は特に気にしていないらしいけれど今は電話だけが頼りであった。
コロナ禍で面会は叶わずせめて声だけでも聴きたいと思う。
日曜日にドコモショップに行くことにして引き取りに行っていた。
介護士さんが母の写真を手渡してくれて嬉しかった。
けれども写真の母は泣き顔でなんとも憐れでならない。
ずっと美容院に行きたがっていたのを外出禁止となり
仕方なく施設の散髪屋さんにお願いしておいたのだった。
母も納得してくれていたので大丈夫だと高を括っていたけれど
いざ髪を切るとなると拒否反応が出たのだと思われる。
母にとっては初めての散髪屋さんであった。
「嫌だ、嫌だ」と泣きながら抵抗したらしくそれも母らしいこと。
切った後はけろりと笑顔になっていたと聞きほっと胸を撫で下ろした。
今はすべてにおいて「我慢」の時なのだろう。
けれども「希望」が全く無い訳では決してないのだと思う。
どれほど暗い世の中であっても光は分け隔てなく降り注ぐ。
命ある者は生きなければいけない。
ある日突然の死を怖れてはいけないのだとつくづく思った。
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