午後には青空が見え始め爽やかな風が吹く。
二十四節気の「芒種」であったけれど
稲はもうとっくに田に植えられており季節感を感じられない。
特に高知は早場米の産地であり田植えも稲刈りも早かった。
昔の人は芒種の頃に種もみを撒き稲作を始めたのであろう。
次の節気は「夏至」となり本格的な夏の訪れがやって来る。
すっかり稲作農家となってしまった義父は畦の草刈りに追われ
今日は異常発生したタニシを退治していたようだ。
78歳とは思えない働きぶりで目は生き生きと輝いている。

下校時から2時間程けい君を預かっていたのだけれど
二階の子供部屋へ上がろうとして階段を踏み外してしまったようだ。
いわゆる「弁慶の泣き所」を強く打ったらしく大声で泣きじゃくる。
まるでこれまでの我慢が爆発したような泣きっぷりであった。
最初には「泣きたいだけ泣かせてやれ」とは云ったものの
挙句には「男だろ、いいかげんにせよ」と叱られてしまった。
そうしたらあやちゃんが「それは差別やけん」と仲裁に入る。
痛い時は誰も同じ。それに男女の区別は在ってはならないのだ。
気分転換にとあやちゃんがタブレットを貸してくれた。
自分も遊びたかっただろうになんと優しいことだろう。
おかげで5分もしないうちにけい君は笑顔になっていた。
母親と離れて2ヵ月になろうとしている。
その間一度も泣き言も云わずどれほど耐えて来たことだろうか。
今日の涙はまるでそのご褒美のようにも思われた。
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