雲ひとつない晴天。降り注ぐ陽射しは春そのものであった。
明日は今日よりも暖かくなるとのこと楽しみなことだ。
まだまだ寒の戻りがあるだろうけれど些細なことに思う。
それはまるで春の器に冬の欠片を落とすようなものなのだろう。
母の施設から連絡があり骨折の心配はないとのこと。
しばらく安静にして様子見をすることになった。
介護士さんが湿布を貼ってくれ有り難いことだと思う。
今まで以上にお世話をかけるけれど頼るしかないのだった。
面会も叶わず手も足も出せないのがもどかしくもある。
それにしても昨日の昼食時までは元気溌剌だったとのこと。
その後に転倒もしておらずいったい母に何があったのだろう。
職場は相変わらずの忙しさであったけれど定時で帰路に就く。
同僚も通院日で早退を申し出ていた。
焦っても仕方ないことでこんな日もあってよしと思う。
帰宅してからも電話が鳴り続け対応に追われていた。
職場の電話は常に転送にしてありすべて私の携帯に繋がっているのだった。
殆どのお客さんの番号を登録してあるのでとても便利でもある。
たまに「はいは〜い」と出てしまう時もありそれも愛嬌かと。
相手が名乗る前にすでに顔が浮かんでいるのである。
そんなわけで仕事尽くしの一日が暮れていく。
夕食後に暮れなずむ空を見上げつつ達成感に浸るのが常であった。
母のことも案ずるより産むが易しかもしれない。
優先順位を考えればどうしても仕事に重点を置かざるを得ない。
明日はあしたの風が吹くだろうといつも思いながら眠りに就く。
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