ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2022年02月15日(火) 菜の花畠に入り日薄れ

おおむね晴れ。少し風があったけれど日中は春の陽気となる。

風も北風ではなく東風だったようだ。

東風は「こち」と読み有名な菅原道真の歌に

「東風吹かば匂いおこせよ梅の花あるじなしとも春を忘るな」がある。

この歌は、菅原道真が無実の罪を着せられて太宰府へ左遷される前に

大事にしていた梅の木を前にして語り掛けるように詠んだ歌だそうだ。

どんなにか無念だったことか。とても寂しくせつない歌だと思う。





今日は午後から仕事を休ませてもらって病院へ。

とは言え診察は無く薬の処方箋を貰いに行くだけのことだった。

「お変わりないですか?じゃあいつのも薬を」と手短な面談。

12時半を少し過ぎていたけれど午前中の処理にしてくれ助かる。

薬局での待ち時間も無く思いがけずたっぷりと時間があった。


病院のすぐ近くの河川敷にそれはたくさんの菜の花。

まるで絵のような風景にすっかり春の気分に浸っていた。

これは毎年の楽しみでありまた来年もきっと訪れようと思う。


その足で母の施設のある病院へと向かう。

会計で一月分の支払いを済ませていたら介護士さんが声をかけてくれた。

タブレットを手にしており母の写真を見せてくれると言う。

それは初めてのことで秋の運動会からお正月、節分と続き

今日のお習字会のほやほやの写真もあった。

もちろん面会は叶わなかったけれどなんと嬉しかったことだろう。

思わず目頭が熱くなり涙が溢れて来るのだった。

会いたいとはつゆとも思っていないはずだったのに

自分でもよく分からない感情が込み上げて来たようだった。

やはり私の母なのだ。どうしようもなく母なのに違いない。

薄情な娘を装いながら本音は恋しかったのかもしれないと思う。


介護士さんが写真をプリントアウトしてくれて数枚頂く。

それから今日のお習字の作品も持たせてくれた。

「コピーで良いですよ」と言ったら

「また書きますからね」と笑って手渡してくれたのだった。


母の書いた字を見るのはほんとうに久しぶりのこと。

そこには「朧月夜」の歌詞が書かれており

「菜の花畠に入り日薄れ見わたす山の端かすみ深し」しな子とあった。


しな子さんは明るくて朗らかですごい人気者なのだそうだ。


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