ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2021年11月01日(月) 五右衛門風呂

午後7時。室温が24℃もありずいぶんと暖かい夜。

入浴の恐怖心もすっかり薄れ今夜は髪も洗った。



今は給湯ボタンを押すだけで浴槽にお湯が溜まるけれど

私が嫁いだ頃は五右衛門風呂で薪で焚かねばならなかった。

姑さんからその役を任されていたので

毎日4時頃になると慣れない手つきで火を点けるのだけれど

私はそれが苦手で思うようには燃えてくれないのだった。


新聞紙をくしゃくしゃにしてまず最初に小枝を燃やす。

小枝という表現はふさわしくないかもしれない。

それは主にお舅さんが河川敷から拾って来た木の屑であった。

それがやっと燃え始めると徐々に薪を入れていくのだけれど

いきなり大きな薪を入れると一気に炎が弱くなる。

だからなるべく小さな薪から入れて火の様子を見るのだった。

薪が勢いよく燃え始めるとなんともほっとするもので

お舅さんの一番風呂に間に合うだろうと肩の荷を下ろす。


その火は終い風呂まで決して絶やしてはならず

最後には大きな薪を入れてゆっくりと燃やすのだった。


お舅さんは初孫である息子と入浴するのが日課で

まだ一歳にもならないうちから抱いて一緒に入浴していた。

ある日のこと息子がウンチを漏らしてしまった時は大騒ぎ。

お湯を全部抜いてまた一から焚き直したこともある。

それもすぐに笑い話となり今では忘れられない思い出となった。


苦手だったお風呂焚きも慣れて来ると楽しくもあった。

時々ふっと薪を燃やしてしまいたい衝動に駆られる時もある。

今となってはそれも叶わぬ夢となり果てたのだろう。


終い風呂はいつも嫁である私であった。

大きな薪が今にも燃え尽きそうな焚口に

義妹が消えないようにと一本の薪を入れ添えてくれていた。

それがどんなにか有り難かったことだろうか。




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