いま、あやちゃんと娘が私の部屋に居て
娘が小学四年生の時の日記を声を出して読んでいる。
それは我が家の「宝箱」に入っていたのを
何を思ったのか娘が蓋を開けてしまって
いきなりタイムマシンに乗ってしまったようだ。
あやちゃんが抑揚をつけて面白おかしく読んでいるのを
傍らで娘が奇声をあげていてなんとも愉快な光景である。
それにしても30年も昔の日記帳をよく残しておいたものだ。
おそらく何度も断捨離をしながら「これだけは」と
捨てられずにいたのは他でもない母親の私だったのだろう
そもそもその「宝箱」はかなり年季の入った物で
スチール製の元は衣装ケースとして使っていたものだ。
記憶を辿ると私が独身時代に使っていた物だと思われる。
プラスチックと違い丈夫で錆びることもなく今もここに在る。
今夜まさか娘がその蓋を開けるなど思ってもいなかった。
「こんなものを取ってあったの」と叱られるかなと思ったけれど
意に反し感動した様子を見てほっと胸を撫で下ろしている。
捨てられずにいたことは捨ててはいけなかったことに等しい。
あやちゃんはどんな思いで読んでいるのだろう。
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