雨のち曇り。しばらく梅雨空が続きそうだ。
薄青い紫陽花の色を受け継ぐように
アガパンサスの花があちらこちらに見られるようになった。
庭先に植えられていることが多くブロック塀などあると
その花影だけが顔をのぞかせているのがなんとも愛らしい。
どんな花もそうだけれど心を和ませ癒してくれるありがたさ。

あやちゃんのお友達が遊びに来ると言うので
自分達は家に居ないほうが良いだろうと話して
雨の降りしきるなかまたぶらりとドライブに出掛けることに。
出掛けに娘に声をかけたらお友達は来られなくなったらしい。
でももう決めたからと予定通りに出発することにした。
例のごとくで車に乗ってから行き先を決める。
今日はすぐにじいちゃんが決めてくれて足摺岬に行くことになった。
なるべく遠回りをすることにして旧道を選ぶ。
足摺半島を海沿いに走り窪津という地区を通って行く。
海は凪いでいたけれど一面の灰色の海原が続く。
真っ青な海が好きだけれど灰色の海もなかなか良いものだ。
雨粒も海に溶けるように水と水がまるで寄り添っているよう。
じいちゃんも同じことを思ったらしく「雨の海も良いな」と言った。
足摺岬は観光客の姿もなく閑散としていた。
ホテルのカーテンもすべて閉まっておりとても憐れに思う。
お遍路さんの姿も見えず金剛福寺も寂しいことだろう。
お参りに行きたかったけれどあまりの雨に諦めてしまった。
岬の灯台も見る事も出来ずただ通り過ぎただけのドライブだった。
昼食は土佐清水市内でほか弁を買い求めあしずり港の岸壁で食べる。
窓も開けられず締め切った車内でもそれなりに美味しい。
雨だからと諦めずに来て良かったなと思った。
帰り道は新道を走ったのであっという間に家に帰り着く。
まだ一時前だった。そのままごろりと寝転びお昼寝をする。
その時に信じられないような大変な夢を見てしまったのだった。
私がこの年で逢引をしていてその相手がなんとお向かいのご主人。
車の後部座席に隠れるように身を潜め何処かに向かっていた。
ただならぬことになってしまったとどれほど焦ったことだろう。
夢だと分かっていたので必死で目を覚まそうとしたのだけれど
なかなか目を覚ませずもがき苦しみやっとの思いで夢から覚める。
「白昼夢」という言葉があるけれどこれがそうだったのだろうか。
まるで罪を犯したような罪悪感に苛まれるばかり。
ああ嫌だ嫌だ。じいちゃんには口が裂けても言えない。
夕飯の支度が出来てもあやちゃんが二階から下りて来なかった。
「おばあちゃんはもう食べたけん下へ行ったや」と声をかけたら
「そんなこと関係ないろ。勝手に決めんとって」と怒る。
むつかしい年頃になったものだ。もう笑い飛ばすしかない。
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