ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2021年06月25日(金) 情けは猫の為ならず

曇り日。時おりぱらぱらとにわか雨が降る。

そんな梅雨らしさ。空もすっきりとしたいことだろうに。

明るく朗らかに。人もそうでありたいけれど

なかなか思うようにはいかないもの。それが生きるということ。

「人生楽ありゃ苦もあるさ」まるで水戸黄門の主題歌である。




職場の敷地内に小さな鉄工所がありその経営者のKちゃんが

野良猫に餌をやり続けていると聞きその様子を見に行く。

どうやら鉄工所の奥まったところに住み着いているようだ。

子猫が生まれており親猫が昆虫を捕まえて来ては育てていたよう。

あまりにも可哀想に思って最初はお弁当を少し残していたけれど

最近では食パンを買って来て毎日与えているのだと言う。

そうなればもはや野良猫ではなく飼い猫と同じだけれど

せめて子猫が大きくなるまでは面倒を見てあげたいのだそうだ。

その気持ちが良くわかるだけに私もこっくりと頷いていた。


20年程前だったろうか、私も子猫を保護したことがある。

廃車置き場の車の中で「みーみー」と鳴いていたのを見つけたのだった。

「事務所で飼いたい」と母に言ったら酷く叱られたことを憶えている。

飼うなら家で飼いなさい。飼えないなら情けをかけてはいけないと。

それは心を鬼にしなさいと言っていたのだろうと思う。

仕方なく見つけた場所に連れて行きそっと置き去りにして来た。

鳴き声は数日間続きある日からぷっつりと聴こえなくなった。

きっと親猫が帰って来たのだろうと母が言う。そう信じなくては

心がはち切れそうに痛んで苦しくてならなかったのだ。


今日はそんな昔のことを思いだしながらなんだかほっとしていた。

確かに情けをかけてはいけないのかもしれないけれど

Kちゃんのように見守ってあげることはかまわない。


そのうち職場の庭を走り回るようにもなるだろう。

そんな姿が目に浮かびほっこりと嬉しかった昼下がりのこと。





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