曇り日。山里ではほんの少しにわか雨が降った。
義父がたわわに実ったやまももの実をたくさん千切る。
その千切り方がなんともユニークで見るのが面白かった。
フォークリフトのアーム部分に板を載せその上に乗り
アームを一番高いところまで上げれば木に届くのだ。
「ほうれほうれ」とやまももはあっという間に袋いっぱいになる。
木の下で待っているのは若い女性のお客さん。
義父はちょっとかっこつけて良いところを見せようとしていたよう。
「わあ、こんなにいっぱいありがとう」義父のなんと誇らしげな顔。
そのお客さんからは美味しそうなマドレーヌを頂いていた。
「おばちゃんも食べてね」と言ってくれたのだけれど
ダイエット中なので心を鬼にしてぐっと我慢をしていた。
一時間程にらめっこをしただろうか。ついに我慢の限界となる。
一個なら良いだろうと許す。胃に沁み込むように美味しかった。
今日は特別に許してあげたけれど明日からはまた我慢の日々だ。
午後、義理の叔母が久しぶりにやって来て
私の顔から足元までずずっと眺めてから「また太ったね」と笑う。
それくらいのことで私は傷つきやしないけれど少し悔しい。
それにしても叔母の痩せたこと。まるで骨皮筋子さんだった。
叔母と言っても私より8歳ほど年上だろうか。
以前はぽっちゃりとしていて可愛い人だったのになと思う。
太り過ぎてもいけない。痩せ過ぎてもいけないのだろう。
ちょうど良い体形のなれるよう努力してみたいのだ。
明日職場に行ったらまだマドレーヌが残っているかもしれない。
甘党の義父が全部食べてくれていたらいいな。
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