からりっと爽やかな青空。初夏らしく気温が高くなったけれど
湿度が低いおかげでずいぶんと過ごしやすい一日だった。
やっと日常が返って来る。今朝はなんだか浮き浮きとしていて
山里の職場に行くのが楽しみでならなかった。
四万十大橋を渡るとき川向の新緑が眩しいほどに目に沁み
思わず「突っ込め」と声が出る。なんとも爽快な気分だった。
伊豆田トンネルを抜け国道から山道に差し掛かったところで
両手に杖を持ち足を引きずるように歩いているお遍路さんに会う。
咄嗟に「足だいじょうぶですか?歩けますか?」と声をかける。
50歳くらいの男性だった。「はい、だいじょうぶです!」と
にこっと笑顔を見せてくれてとても元気そうでほっとする。
仕事を終えて帰り道またそのお遍路さんに会う事が出来た。
もう少しで国道に出るところ。後続車がいなかったのが幸いで
「よくここまで頑張りましたね。あと少しですよ」と言えて良かった。
お遍路さんは「今朝のおばさんだ」とすぐに気づいてくれたよう。
またにこっと笑顔を見せてくれて「はい、頑張りましたよ」と。
足の痛みに耐えながらも一歩一歩踏みしめるように歩いた事だろう。
諦めてしまったらそこでお終い。なんとしても歩こうという強い意志。
つかの間の出会いだったけれどとても大切なことを教わった気がする。
お遍路は人生に似ている。いや人生そのものなのかもしれない。
大きな荷物ではなかったので野宿ではなさそうだった。
宿でお風呂に入れること。ちゃんとお布団で眠れること。
お遍路さんにとってそれは決して当たり前の事ではないのだと思う。
明日は伊予路へと向かう事だろう。
足の痛みが少しでも薄れますように。どうか無事に結願出来ますように。
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