梅雨の晴れ間。30℃を超える真夏日となりとても蒸し暑くなる。
そういえば夏が好きだったなと思い出せば少しも苦にはならない。
ようは気の持ちようでひとは嘆くことをやめられるものなのだ。
むかし読んだ本に書いてあった。感謝すれば救われると。
とにかくどんなに辛い事があっても「ありがとう」と口にする。
たとえば「辛い目に遭わせてくれてありがとう」と。
相手がいることならなおさらそのひとに感謝すれば良いのだそうだ。
40代の始めだったか私は更年期障害の症状が出始めていた。
情緒不安定に加えうつ病。精神的にひどく落ち込んでいた頃のこと。
心療内科に通い医師と面談しながら泣きじゃくったこともある。
話を聴いてもらえるだけでずいぶんと救われる思いだった。
自分は弱くてとても脆いのだと信じ切っていたあの頃。
ある日の通院日に待合室でひとりの少女に出会った。
その少女は母親らしき女性に付き添われて自力で歩くことも叶わず
とても哀しそうな目をしていた。きっとどん底の辛さだったのだろう。
私はと言えば今日も話を聴いてもらおうと少し浮き浮きしていたような。
そんな自分がとても恥ずかしく愚かに思えてならなかった。
気がつけば私はそこから逃げ出していた。
その少女の辛さに比べれば自分はなんと恵まれていることだろうと。
そうしてその日を最後に私は二度とその心療内科に足を向けなかった。
むさぼるように自己啓発的な本を読み始めたのはその頃からだった。
心理学を学び自己暗示術も学んだ。まさに目から鱗のような本ばかり。
かれこれ20年近い歳月が流れたけれど私はまだ学び続けている。
更年期障害の薬も飲み続けていなければ不安でならない。
そんな弱さもあるけれど日々が成長なのだと思うことにしている。
自己暗示術はずいぶんと私を助けてくれたように思う。
それは心理学にもつながり暗示にかかりやすい自分をコントロールする。
たとえば私の口癖でもある「ぼちぼち」や「そろりそろり」もそう。
そう口にするだけで自分をコントロール出来る魔法のような言葉なのだ。
だから「ありがとう」もそう。感謝すれば救われると何度でも言いたい。
たとえどんな一日であっても「ありがとう」の一言で「いい日」になる。
今日もいい日でした。ありがとうございました。
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