2019年08月22日(木) |
やれば出来ることもある |
日が暮れるのがずいぶんと早くなった気がする。
つい先ほどまでツクツクボウシが声を限りに鳴いていたけれど
もう薄暗くなってしまって窓の外は静まり返っている。
今日の山里の職場は開店休業だった。
義父も同僚も稲刈りで忙しく汗を流していたようだ。
臨時休業にするわけにもいかず事務所で留守番をする。
せっかく来てくれたお客さんに断りをするのも心苦しいものだ。
同僚はともかくとして義父の農業に対する熱心さは尋常ではない。
本業はどんどん疎かになるばかりだけれど仕方ないことなのだろう。
経営を任されている私は月末の資金繰りで頭を悩ませていた。
今月もなんとしても乗り越えようと思っている。
今までずっとなんとかなってきた。だからきっとだいじょうぶ。
時々ふっと逃げ出したくなる時もある。
そのたびにこれは自分に与えられた試練なのだと思うことにしている。
神様は乗り越えられない試練を与えないのだそうだ。
帰宅してじいちゃんと高校野球の決勝戦を観ていた。
最後の最後まで勝敗のわからないとても良い試合だったと思う。
負けても良いのだ。準優勝でも良いのだと星陵ナインにエールを送る。
「俺も終わったぞ」とじいちゃん。
何のことだろうと首をかしげていると
海苔網を重ねる作業が今日で終わったのだと言うのでびっくり。
私に内緒で一人で頑張っていたらしい。
毎朝私が出勤するなりこっそりと出掛けていたことを知る。
私に言ったら絶対に止められると思ったのだそうだ。
もうあとの祭り。よく一人で頑張ったねと褒めるしかなかった。
じいちゃんはじいちゃんなりに出来ることをしたかったのだろう。
思うように出来ないこともあって悔しい気持ちもあったのかも。
やれば出来た。ちょっと得意顔のじいちゃんが誇らしく思う。
じいちゃんおつかれさま。ありがとうね。とても嬉しかったです。
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