2019年04月10日(水) |
ぎゅっと抱きしめたくなる |
とうとう花散らしの雨。風も強く吹き荒れて
桜(染井吉野)はすっかり葉桜になってしまった。
でも遅咲きの違う種類の桜はまだ咲き誇っていて
雨風に打たれながらも健気に咲いている姿に心が和む。
春の嵐のような朝、あやちゃんが元気に登校して行く。
集団登校とは言えはらはらと心配でならない。
「最初の試練だな」とじいちゃんは笑っていたけれど。
めいちゃんと保育園に向かったら学校の教室から
あやちゃんがにこにこしながら手を振っていた。
ほっと嬉しい。めいちゃんと一緒に手を振り返す。
雨蛙さんがぴょんぴょんと跳ねていた。めいちゃんも蛙さんみたい。
川仕事はお休みでそのまま山里の職場に向かう。
義父から母が明日転院が決まった報せ。
義父の代わりに病院へ行って欲しいと頼まれたけれど
はっきりと断った。どうしてもそんな気持ちになれない。
義父の機嫌を損ねてしまってとても複雑な気持ちになる。
早目に仕事を終えて帰宅するなりじいちゃんに相談したら
それで良かったのだと私の気持ちを汲んでくれてとてもほっとする。
かかわらないと決めた以上はそれを貫くべきだと彼は言う。
今までも何度かそんなことがあってそのたびに嫌な思いをしてきた。
暴言を吐き散らす母。義父からも責められたことを思い出す。
もう二度とそんな思いをするのはどうしても嫌だった。
「ただいまぁ」元気な声がしてあやちゃんが帰って来る。
そうして寝転んでいる私に馬乗りになってスキンシップ。
じいちゃんの肩にしがみついて甘える姿がなんとも愛しい。
家族みんなが揃っている時には決して甘えないあやちゃんだった。
甘えるのはいつもめいちゃんできっと我慢しているのだろう。
それがわかるだけによけいに愛しい。ぎゅっと抱きしめたくなる。
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