ひっそりと明けてふつか。
夜明け前に見あげた空には折れてしまいそうなほど細い三日月。
寄り添うように光る金星。なんだかそれはメルヘンの世界のよう。
じいちゃんが「今日は西に行ってみるか」と言ってくれて嬉しい朝。
目的地も決めずにとにかく西に向かって気ままにドライブ。
松山道の高速に上がる前にやっと目的地を決める。
宿毛佐伯フェリーが休業中なので新居浜港に行ってみようと。
フェリーに乗るわけでもないのに心はすっかり九州だった。
ふたりとも夢をふくらませて大分で一泊して鹿児島へ行こうと。
そんな話で盛り上がってとても愉快で楽しかった。
新居浜は初めて訪れる町で、いかにも港町らしく潮の香りがする。
周囲の山の高い所には民家がたくさんあっておどろく。
ふと母の故郷を思い出した。初めてなのになんだか懐かしくて。
みかん農家だった亡き祖父母が今でも住んでいるような気がした。
またきっと来よう。そうしてフェリーに乗って九州へ行こう。
帰宅したら娘たちも出掛けていて高知市内まで遊びに行っていたよう。
えらく静かに帰って来たなと思ったら孫たちがいなくてびっくり。
なんと娘婿のお姉さんのお宅でお泊りをするのだそう。
あやちゃんは何度もお泊りをしているけれどめいちゃんは初めて。
どうしても帰らないと言うので仕方なく置いて来たそうだ。
めいちゃんだいじょうぶかな。ちょっと心配なおばあちゃん。
孫たちのはしゃぎ声も聴こえなくて我が家はひっそりと静かな夜。
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