朝の峠道で顔なじみのお遍路さんとばったり会った。
逆打ちだったおかげで正面から顔が見えて気がついたのだった。
車を停めてしばし語らう。今夜はお大師堂に泊まってくれるとのこと。
また会う約束をして笑顔で職場に向かう朝だった。
午後3時過ぎ、あれこれと差し入れの食料を提げてお大師堂へ。
少しでも滋養のつく物をと思うのだけれど
相変わらずの物でいつも申し訳ないなと思う。
一日一食しか食べられない日もあるのだそうだ。
もう慣れているから大丈夫とどんなに笑っていても
それでは身体が持たないだろうといつも気がかりでならない。
ささやかなことでも自分にできることをといつも思う。
お接待と思う気持ちは少しもなかった。
ただ人として当たり前のことをしているのだと思っている。
どうして見て見ぬふりをできようか。
今度はいつ会えるだろうか。約束も何も出来ないけれど
どうか身体を大切に元気に歩き続けて欲しいと願っている。
終わりのない旅、終わるということは死ぬことだとその人は言う。
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