眼花、井に落ちて水底に眠る
坂瀬

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 小説・廃園の桜:高塔望生

ボーイズ小説・廃園の桜(ダリア文庫)高塔望生

実家の仕立屋を手伝う受は、祖父が倒れちょうど居合わせていた大きな病院を営む攻に助けられ攻の病院に入院させる。入院費を稼ぐために高級ホストクラブで働き始めたところを攻に見つかり売春をしていると誤解され愛人になれば祖父の入院費を出すと言われ…。
気になる作家さんの新刊なので買った。可もなく不可も無くと悪くないの間。
受は仕立屋。祖父の代から続くオーダーメイドの店を手伝う。腕が良い。二年半ほどヨーロッパで修行してきた。奥手。真面目。聡明そうに見える。綺麗系。
攻は大病院の経営者。消化器外科医だった。優秀でアメリカ留学経験あり。上に煙たがられ仕事を干され実家に戻る。腕も良いが値段も高い病院経営をしており守銭奴と陰口を叩かれている。肩幅が広く胸板が厚い。艶のある低い声。男らしい一文字眉。一重瞼の切れ長の目。適度にそげた頬。知的で端正だが野性的な鋭さをも感じさせる顔。
真面目な仕立屋受が祖父の入院と借金のため、守銭奴と噂されているステータスの高い傲慢強引攻の愛人になる話。
この作家さんのこのジャンルの話は好きなので楽しめた。初Hは誤解から受を強引に抱いて愛人にして独占欲を見せていたが、たまにみせる攻の優しさで受がほだされ、良い雰囲気になりかけた所で、受が攻の当初の目的を知り攻の側から逃走。攻は反省して迎えに行くという様式美が踏襲されていて安心して読めた。
前にも書いたが、バブル臭のする作家さんが減ったのでこの手の作品は貴重。
バブル臭と書くと古くさく感じるかもしれないが、昔を懐かしむだけでなく、拘りのある男キャラを読むのが好きなんだと思う。
昨今の不況で安くても適当な品や良い品が出回っているけれど、男性向け雑誌で特集されているような、高いが値段に見合った良い品というのもあって、それを好みでさりげなく普段使いしているキャラが好きなんだと思う。
ハーレクインの攻みたいに桁違いな金持ちが金を湯水のように使うのではなく、自分の力で成功した小金持ちが、高いが趣味の良い品を普段使いするタイプ。
元々趣味にこだわるオタクキャラが好きなんだけれど、このタイプのキャラも方向性は違うがこだわりのあるオタな部分があるんだと思う。
そういう部分があるキャラを読むのが好き。
今回の攻みたいなタイプを書いてくれる作家さんがなにげに減ってきているので、そういう意味でこの作家さんのキャラは貴重になってきた。
後書きでやたら改まってお礼を書かれていたけれど、何かあったんだろうか。
Hは強○始まり。最初は嫌々だったが最後の方は気持ちが通っていた。
次も設定次第。
社会人物。病院経営者38歳×仕立屋20代後半。年上攻。シリアス。病院。愛人関係。


2012年10月17日(水)
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