眼花、井に落ちて水底に眠る
坂瀬

日記&BLの個人的感想。ネタばれ基本。まずは下のリンクのHOMEへ。


 パキスタン旅行

パキスタンに行ってきた。
目的は、シルクロードとカラコルムハイウェイと桃源郷と言われるフンザがどういうものか見てみたかったから。
カラコルム山脈で一番高い山はK2。今回は拝めなかったが世界一の高所を通る舗装された道が走れて良かった。ついでに言うと、ここは崖崩れも多い。
この国はここ十数年、「やめとけ」「絶対やめとけ」か「行きたいなら気をつけて行け」の3つしか渡航勧告が無いみたいで、流石に行こうか迷ったが、私がメインで行く場所は「気をつけて行け」で、このタイミングを逃すと一生行けなさそうなので行ってみた。
取り敢えず道中は何事もなく帰ってきた。
お年寄りが多かったけど、みんな私より元気だった気がする。


杏とアーモンドの花が美しい。
杏は初めて見たが、桜の花に似ていると思った。正確には桜と桃を足して二で割ったような感じ。


カラコルムハイゥエイ。下はインダス川。


落石も多い。道の横にはこんな岩がごろごろしている。
カラコルムハイゥエイと言っても、日本の高速みたいに整備されたものではなく、広い場所もあるが山の中は小型トラックが2台すれ違える程度の道幅。ガードレールはほぼ無し。外灯ももちろん無し。岩であちこちに穴のあいた舗装道路が続いている。


これは吊り橋。左が壊れたので右に新しくかけられていた。


10本ほどの鉄のロープに固定されていない木の板が50センチ間隔で通されているだけ。下は10mぐらい。渡るのは楽しかった。

結構過酷な旅だった。
毎日10時間以上バスで悪路を走り、海抜2500メートルぐらいの高所では息が苦しくなり、避暑地なので暖房器具の無いコンクリート床のホテルの部屋で、夜は5℃ぐらいまで下がり、お湯が出なくて毎日停電する中で、懐中電灯を手元に置きながら、シャワーを浴びたりトイレを済ませる日々。
インドとの国境近くは軍が駐屯し検問も多い。
〜8000メートル級の山々を見学し、水牛のミルクで煮出したチャイと杏のハチミツと水牛のバターをぬったチャパティを食す至福。
山々が半端なく高いので、天と地の間に立っていると世界の大きさを実感する。流石にここをトレッキングをするほど体力も根性もないが、世界の広さを垣間見る事が出来てとても良かった。
杏とアーモンドの花を堪能し、よほど外国人観光客(白人は流石に殆ど居なかった。居たのはドイツ人の家族ぐらい)が珍しいのか、バスで走っていると道ばたの子供も大人も手を振って、バスが止まれば子供達が遠くから走って見学に来る。


7000m級の山脈と手前は杏の木。


河向こうの山にある村。斜面に岩を積んで畑を作り放牧をする。土が流れないようポプラを植え、杏やアーモンドの樹を育てる。

初めて生で氷河を見た。
初めて生でインダス川を見た。
初めて生で大麻の群生を見た。
初めてライフルを持った警官に先導されながら観光した。
フンザはよく「風の谷のナウシカ」のモデルになったと言われているが、似ていると言えば似ているけど、アニメの方は他のテイストも入っている気がした。

毎日10時間以上バスに揺られていたので、暇過ぎてipodを持っていっておいて良かった。BL裏話を聴きながら山を見て、世界遺産のテーマ曲を聴きながら世界遺産に登録されている遺跡を見学し、飛行機に乗りながらジェットストリームを聴いた。
夜の10時過ぎにハイウェイを走っている時に、ある検問所でバスが停まったまま動かなくなり、何かあったのかとドキドキしていたら、これから麓のホテルまで危ないからポリスの車が先導して行くという。何がどう危ないのか不安が次第に膨らんできたが、ちょうど聴いていたのが「交渉人は黙らない」の受が攻に指を突っ込まれ喘いでいるシーン。
アンアン言わされている受の声を聴いていると、段々開き直ってきたというか落ち着いてきたというか。なるようにしかならんと思い直して、それからホテルまでは穏やかな気持ちでいられた。受の喘ぎがこんなに和むものだとは知らなかった。交渉人の受よありがとう。
でもこれからこのシーンを聴くと、パキスタンの深い山道と窓の外から見あげた月の明かりを思い出すに違いない。
過酷だけど楽しい旅だった。安全とは言い切れないのでお勧めしないが、興味があれば行ってみるのも良いと思う。

今回のバックの色は杏の花の色っぽいのを。

2009年04月07日(火)
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