眼花、井に落ちて水底に眠る
坂瀬

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 小説・ウミノツキ:いつき朔夜

ボーイズ小説・ウミノツキ(ディアプラ文庫)いつき朔夜

大学生の攻は故郷の漁村で行われるプロジェクトに参加するため実家に帰る。そこでタイからの留学生である受と出会い…。
雑誌掲載とその後の書き下ろし。雑誌の時から気になっていたので買ってみた。可もなく不可も無くと悪くないの間。悪くない寄り。
受はタイ人留学生。兄と姉がいる。クラゲの研究をしている。人目を惹く顔立ち。とがった顎。シャープな頬。小麦色の肌。大きな黒い瞳。艶やかな黒髪。長く濃い睫毛。脳天気で明るい。真面目。無垢な瞳。礼儀正しい。
攻は商船大学の学生。水軍の頭領の直系。旧家の出。兄が一人。幼い頃から海に親しみ育つ。凛々しい表情。きつい物言いをするが裏表がない。面倒見が良い。やんちゃだった。
元寇の時に攻の地元の海から逃げる元軍を追って朝鮮半島までたどり着いたという史実が事実か実際に舟を漕いで半島まで行くというプロジェクトがあり、その漕ぎ手の中に留学生の受がくわわっている。一目で受が気になった攻はプロジェクトに参加する事になり受と接するようになり…みたいな流れ。最初受を女の子だと思い込み張り切ってたが後に男だと分かりがっくりする攻が可愛かった。
真面目で素直な受とぶっきらぼうだがいざという時頼りがいのある攻のカプだった。
テレビ番組のプロジェクトドキュメントの裏側を見ているような作りで、設定も楽しめた。日本人攻でアジアの人間受はカプとしては割と珍しいかも。
ただ、受が外国人だけあって感性の違いというか、悪霊を恐れる気持ちみたいなのがぴんとこない人はいるかもと思った。終わり方もドラマチック。
最後の告白シーン。雑誌の時も思ったが、嵐に翻弄され九死に一生を得た朝、ぐったりと寝ている横で知りあいの男二人が告白し合っているの聞いたら、仏の気持ちでこういうのも有りなんじゃね。お幸せに。と思うか、この大事なときに何いちゃついてるんだよと怒るか極端な反応になりそう。状況を想像して笑ってしまった。
書き下ろしは、受視点での出来上がった後の話と、攻が受のタイの実家に遊びに行く話。無人島でHしていた。
今回読んでしみじみ思ったが、この作家さんの港や家の描写が頭の中で想像出来るようで雰囲気があって好きだ。やはり地元だから強いのかな。
Hはそれなり。ベッドの中でしたのってどのくらいだ? と読み返してしまった。
次も期待している。
海洋。日本人×タイ人。大学生×留学生。攻視点。海のプロジェクト。タイ。南の島。九州の漁港。

2008年03月16日(日)
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