眼花、井に落ちて水底に眠る
坂瀬

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 小説・やさしく殺して、僕の心を。:神奈木智

ボーイズ小説・やさしく殺して、僕の心を。(ルチル文庫)神奈木智

ヒモのような生活をしてきた受は、別れた恋人とトラブルを起こし刺されて倒れているところをヤクザの攻に拾われるが…
気になる作家さんの新刊なので買ってみた。可もなく不可もなくと悪くないの間。
受は天涯孤独の孤児。本人は顔だけが取り柄と思っている。柔らかくさらさらの栗色の髪。表情豊かな黒い目。綺麗に整った顔。凛々しい口調。利発な印象。頭の回転は悪くない。やや線が細く植物的な雰囲気。人に優しくされたことがない。15の時から体を提供し恋人のように振る舞う代わりに寝る場所を提供してもらって生活してきた。
攻は組の跡取りである青年の補佐役。小さい頃から組長の家で育ち恩がある。不遜で傲慢。余裕たっぷり。日本人離れした長身とスタイルの良さ。上品な仕草に柔らかな声音。残酷で無慈悲な瞳。羽振りが良い。昔から女にもてていた。
ヤクザにヒモと敷居は高かったが、思っていたよりは良かった。何げに受のどうせぼくなんてがほんのり楽しめる。
ページの割に事件が起こってキャラを沢山だしてと大忙しだったため、駆け足っぽく感じる事もあった。受と攻は好感持てたが親近感までは行かなかった。二人の関係をもう少し書いてくれればなーと思った。
シリーズが嫌いなわけではないが、最初から複数巻を見越しての作品は、どうしても全体の流れやキャラ紹介にページが割かれるので、肝心のカプにスポットが当たりにくく親近感を持つまでに至らないことが多い気がする。これもそんな感じ。この設定と展開なら、二人の心情を掘り下げてくれたら、もっと萌えられたと思う。
ただこのおかげで、悲惨な生活を送っていた受の辛さもさらっと流れていたので、精神的なダメージにはならなかった。
メインになる事件は分かりにくくて首を傾げる部分もあったが、携帯の所などは練られている気がする。説明はややこしかったけれど。
最後の二人がくっつくシーンはとても良かった。本のタイトルは全体の漠然としたイメージでつけられている事もあるのだろうけれど、作中の決め台詞や売りシーンをタイトルにしてくれると、おお! と思い印象に残る。
これからはもう少し幸せになって下さい。
腋カプが2組いるっぽいので(ヤクザの跡取り次男ともぐりの医者、刑事とヤクザの跡取りの長男)、続刊はそっちの話になるのかも。
ヤクザとヒモの割にHは1度。薄い文庫なのでHにページを割かれたら、話が更に薄くなりそうなので、これはこれで良いと思った。
続刊も買ってみる。
ヤクザ物。抗争。ヤクザの幹部32歳×元ヒモの青年19歳。シリーズ。腋カプあり?

2006年01月19日(木)
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