眼花、井に落ちて水底に眠る
坂瀬

日記&BLの個人的感想。ネタばれ基本。まずは下のリンクのHOMEへ。


 ボーイズ小説・浸蝕:高崎ともや

麗人を買ってみた。
買うつもりは無かったのだが、表紙にジャックダニエルが描かれていて、美味しそうだなーとついふらふら。こういうのも表紙買いと言うのだろうか。キャラより先に酒瓶へ目が行った。酒が切れていたのでついでに買ってきたのだが、買ったのは安かったのでゴードン。
それはともかく、そういう経緯で買ったわりに面白かった。山田さんの高校生物は3月のブラボーで続きが載るらしいので、そっちも買ってみる。直野さんは相変わらずベッドに入るまで、どちらが受か攻か分からなかったが、可愛い高校生物。これも好き。深井さんのリーマン物はうらぶれた感じの地味キャラ眼鏡課長が気に入った。単行本になったら欲しいかも。
桜木あやんという作家さんは初めて読んだが、元気単細胞受と一癖ある出来る攻の話は面白かった。他の話も読んでみたい。国枝さんの話も安定して楽しめた。ありがとうジャックダニエル。



ボーイズ小説・浸蝕(リンクスノベル)高崎ともや

両親を殺された受は復讐するため夜の世界に入る。ある時事業家の攻を殺すよう依頼されたが返り討ちにあい捕まる。体を差し出す代わりに強くなる手助けをしてもらう交換条件をのみ、攻に抱かれるようになり…
設定が気になったので買ってみた。単行本は初買い。感想は微妙。というか後味悪い。
受は貿易会社社長の息子だったが、高校の時に両親が惨殺され、妹は精神を病んで入院。人を惹きつける美貌と怜悧な雰囲気。学生時代ボクシングをしていた。体術に優れる。年齢のわりに大人びた雰囲気。頭の回転は速い。復讐を誓ってからは一匹狼でいたが攻に理想を見る。暗殺者になる。
攻は日本人離れした長身と逞しい体躯。猛禽類のまなざし。モデルと並んでも見劣りしない。整った顔立ち。皮肉げな笑み。女が群がる。武器商人。常に敵と戦っている。13まで日本で育ち5年を北の大国で育つが、内乱で戦闘技術を学ぶ。体術に優れ人を殺すこともいとわない。誰も信用しない。
雑誌でこの作家さんの作品を何度か読み、設定が気になったので買ってみたのだが。設定は好みでもいくつかが微妙で萌えられなかった。
アクションが多く戦いの場面がよく出てくる。作家さんがこういうのを好きなのはよく伝わってくるのだが、普段の部分の文章とアクションの部分の文章が同じ調子で書かれているため、スピード感は感じられない。
後上手く言えないが、文章の修飾語のわりに、文章自体の持つ大きさが合っていないというか。例えば、残忍な行為という表現であらわされている行動が、私にとってはそう見えないみたいな感じ。なので全体的に少し大げさに見える。
全体的にぬるいアクションだが、ボーイズなのでそれは二の次。
それよりも一番引っかかったのは(以下盛大なネタばれにつき注意)、


オチは受の両親を殺したのは攻で、攻は受の過去を知りつつ自分の女にして強くしていた。受の中に自分と同じ匂いを感じて、受も攻に理想をみつけてお互いに好きになるみたいな話。受が攻の正体を知るまでは、特に気にせず読んでいたのだが、最後は結局一緒にいるのがひっかかった。
なんでそこでまるくおさまっているのか。無実の両親は惨殺され妹は輪○され精神崩壊して病院に行ったのに、その張本人といちゃいちゃしている神経がよく分からない。
攻は無実の人間を殺そうが犯そうが、元々そういう性格設定なので、そんなものかなと納得できるが、受の最後の選択がなー。
せめて、受が家族から虐待されていて家族愛が薄いとか、幼い頃にみんな殺され記憶が残っていないとか、攻のあずかり知らぬところで部下の独断で受の両親が殺されていたとか、受が耐えきれず精神崩壊したのを攻が囲うとかなら、最後は二人で仲良くハッピーエンドでも納得いくのだが。或いはずっと敵対していて十年後ぐらいにようやく一緒になるとか。
親が殺されて復讐誓って攻と出会って真相知るまで、5年ちょいぐらいしか経っていない。
作者が後書きで、お互いのことしか見えていないバカップルと書かれていたがまさにそうだった。
こんな受では、真面目に人生を生きて優しく子供を育て正義を貫こうとして、攻に嬲り殺され財産を全て奪われた両親も、十代半ばで複数の男に輪○され精神崩壊して、輪○を命令した攻と兄が濃いーHしているうちに一人で寂しく病院で亡くなった妹も浮かばれまい。
ぬるいアクションは気にならないが、ゆるい受の性格が駄目だった。
Hは多く濃いめ。攻が延々言葉責めしている感じ。
この作家さんの書くハードボイルドアクション系より、学園物など日常に密着した内容の方が読めるかも。次があればそっちを読んでみる。
実業家29歳×ボディーガード21歳。出会って1年半。復讐物。両親を殺される。記憶喪失ネタ。攻、受共に人を殺す描写がある。

2005年02月10日(木)
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