眼花、井に落ちて水底に眠る
坂瀬
日記&BLの個人的感想。ネタばれ基本。まずは下のリンクのHOMEへ。
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ボーイズ小説・You might say yes:七地寧
ボーイズ小説・You might say yes(クロスノベル)七地寧
受は表の職業は会計士、裏はFBIの捜査官。マフィアの裏金の流れを突き止めるために、そのマフィアと付き合いの古い事務所に就職し、マフィアのボスである攻に気に入られ出向という形で雇われるが…
デフォ買い作家さんの新刊なので買ってみた。とても面白かった。
受は幼い頃マフィアの抗争に巻き込まれ両親を亡くし、大学在学中FBIのスカウトを受ける。会計士の資格を持つ。優秀。ちょっとした特殊能力がある。落ち着いて物静かな性格。整っているが派手でない容姿。仕事熱心で機転もきく。頑固。
攻はイタリアマフィアの父とWASPの母親を持つ。本妻が亡くなり母親が愛人として囲われた。両親は攻が小さい頃撃ち殺される。マフィアの幹部からはイタリアの血を半分しかひいていない理由で受け入れて貰えなかった。腹心の部下一人だけでファミリーの仕事は手伝わず、別の事で金を儲けている。背が高く鋭い気配がある。母親似の整った容姿。仕事が出来体術の覚えもある。誰も信用していない。
去年の年末あたりから、この作家さんはどこに向かうつもりかと、非常に不安だったが、前作辺りで軌道修正して再びついていける方向に戻ってきそうな気配。
一ヶ月の間を置いての今回の新刊に、楽しみではない不安のドキドキを感じつつ読み始め、…とても好みの内容だった。
一人語りの理想論は殆ど無く、体言止め終わりも少ない。どうしたんだと反対に驚いてしまった。
マフィアに潜入してボスの攻とあれこれあって、ファミリーがどうにかなって受が仕事を完遂してみたいな話を、なんとか1冊におさまっていたのも驚いた。大抵どこか風呂敷が畳まれていない部分があるのだが、細かな謎は残っても取り敢えずエンドマークがついていた。
今回の受は割と骨がある。これまでは強引で何様な攻に流されているパターンが多かったが、攻を投げ飛ばして抵抗し、出来るだけ反撃している。仕事もきっちりこなして自分の足で立っている。攻に足を撃たれて後半は車椅子と杖の生活になっていたが、そこらへんも淡々と受け入れていた。
この作家さんの書くカップルは、恋愛感情だけの繋がりではなく、恋愛半分で残りの半分は家族愛や同胞愛同族愛で出来ている気がする。そして時に恋愛部分は半分より少ない時がある。この二人も複雑で単純な関係だった。
Hシーンや攻が受を世話するところなど好みの表現をしてくれるので、基本的にはやはり萌える。
横文字の名前のせいもあり、途中人間関係が分かりにくかったり、ファミリーの存在が曖昧だったりするのだが、勢いがあったので最後まで読めた。
最後の最後で出てきた攻と上司の関係は意外だった。
きっちり話が終わって良かったーと思いつつ後書きを読むと、ここらへんのことは以下次号と書かれており、続くのか? と思ってしまった。いや続いてくれるなら嬉しいが。でも続けられるのか?
作風のタイプは違うし、レーターさんが同じせいでの錯覚かもしれないが、花郎さんの「黒もず」のカプが好きなら楽しめるのではないか。
今までこの作家さんの作品ベスト3は、「インテグラ」「メジャーリーグ」で3つ目は横並びだったが、これからはこの作品を3つ目に上げると思う。
前回の感想で、楽しめたのに負けた気分と書いたが、今回は負けでいいやと思った。次も是非こんな感じで。てか、次はいつなのか。
米国舞台。マフィアのボス27歳×FBI捜査官28歳。白人×日系。マフィア。事件もの。監禁。強○始まり。受の左足に障害。
2004年11月12日(金)
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