眼花、井に落ちて水底に眠る
坂瀬

日記&BLの個人的感想。ネタばれ基本。まずは下のリンクのHOMEへ。


 ボーイズ小説・王子様とケダモノ:小鳥遊てつみ/彼の事情彼氏の理由:新田一実/焦がれる肌:ふゆの仁子

ボーイズ小説・王子様とケダモノ(アクアノベル)小鳥遊てつみ

主人公は女癖が災いして男子校に転校させられる。くさっていたが上級生に絡まれていたところを助けてもらった同級生の少年に心を奪われて…
デビュー作? 一応作家名を検索してみたが、このタイトルしか出てこなくて帯のあおりが「新人作家」だったのでそのつもりで読んでみた。楽しかった。
主人公は茶色の髪に大きな茶色の瞳。背丈は標準? 女の子のように可愛く童顔だが女性にだらしない。来る物は拒まず。父子家庭で父親は十分稼いでいるので何一つ不自由していない。授業はさぼりがちで酒煙草女に目がなかった。頑張れば出来るタイプ。同級生の少年は剣道部の主将でインターハイで優勝もしている。空手を小さい頃からやっている。勉強はトップで性格は至って真面目。曲がったことが嫌い。堅物。融通が利かない。貞操観念が強い。背が高く凛々しい顔立ち。ハンサム。
以下思い切りネタばれにつき注意。

ボーイズの新刊は買わないと決めている作家さん以外、どのレーベルのものでも一応全部あらすじに目を通すようにしているが、この作品は表紙とあらすじを見て、最初小悪魔的な受が優等生に片思いして頑張る話かなと思っていたのだが、Hシーンの挿し絵を見てキワモノ好きな血が騒ぎ買う事に決めた。勘が当たって満足。上で受攻の表記をしなかったのはインパクトがあったから。
正反対の性格の二人が擦った揉んだする話。可愛い攻が優等生を好きになり、一生懸命猫被ってアピールする所は可愛いし、両思いになりかけたところで過去の悪行がバレ、嫌われて話を聞いてもらうために頑張るところも可愛い。ひどい男ではあるがさっぱりしているし、ちゃんと反省して心を入れ替えているので気にならない。
受も真面目ですっかり攻に騙されているところが可愛い。試合後倒れた攻をお姫様だっこしたり、腹をくくるとどっしりと構えるところも男前。受に抱かれるという葛藤はあまりなく、慣れてる方が上というふうに流されている。
へたれ攻というよりはあくまで前向きな子犬攻になるのかな。果敢で良かった。
萌えとかではなく楽しんだという感じ。色々つたない部分もあるしベタベタな話といえばその通りなのだが、楽しませてくれてありがとう。ただ設定で楽しんだ部分が高いので、好きな作家さんになるかはもう1、2作見てみないと分からない。次もチェックしてみるつもり。
学園物。高二17歳同級生カプ。ギャグ? 受の方が外見が格好良く背が高い。



ボーイズ小説・彼の事情彼氏の理由(アクアノベル)新田一実

受はうっかり水漏れをおこして階下の住人である攻の世話になる。お詫びに酒を持っていった時に、昔の恋人に似ている攻を勢いで誘って寝てしまう。それを機に攻が積極的にアプローチをしてくるが…
表題と続編。表題は雑誌掲載。大概買っている作家さんなので買ってみた。悪くない。
受は綺麗な顔立ちのゲイ。ひた隠しにしている。両親とは絶縁され妹とだけ連絡を取り合っている。古い体質の大企業の経理課に勤め、大学時代からの同窓の男と付き合っていた。攻は一級建築士。仕事が出来て顔も良く女性によくもてる。普通の男。
攻がいい人というわけでなくずるいところもある普通の男なのだが、受を好きになった後の行動などは甲斐性のある良い男だと思える。続編の対応のしかたなどは頼りがいがあった。ただ受を好きになった過程が端折られていたので、いきなり熱心に口説いていて何があったのかと思ってしまった。
それなりに楽しんだのだが、続編での過去の男との揉め方が、片は付いたがあのまま過去男の家族がのうのうと生き残るのは悔しいし、かといってひどい目にあっても(過去男が悪いと分かっていても)産まれたばかりの過去男の子供が可哀想な気がする。そこらへんのすっきりしなさが、感想が「わりと面白かった」から、「悪くない」に落ちた理由。もうちょっと、片が付いた後でのラブっぷりを見せてくれた方が安心できたかも。
建築士32歳×大企業の会社員25歳。受の過去の男と揉める。



ボーイズ小説・焦がれる肌(ビーボーイノベル)ふゆの仁子

神社での挙式中、花婿であった攻が手伝っていた受に告白して式を潰してしまう。1週間後再び受の前にあらわれ口説きはじめるが…
何となく買ってみた。つまらなかった。
受は実家が神社で自分も同筋の神社で働いている。舞が上手。眼鏡をかけている。兄を尊敬している。真面目。母親にこだわりがある。攻は大きな会社の跡継ぎでやり手の実業家。受の舞を見て一目惚れをする。女性にもてる。強引。
あまり感想がわかない。いくら腹を立てたからと言って、自分の結婚式の大切な場面でぶちこわしにする攻が、仕事が出来る人間だとはあまり思えない。エキセントリックなだけで常識があるようには見えない。そういうキャラもありかもしれないが、性格の説明と言動が一致して見えない。本筋にはまったく関係ない出会い方だし。ついでに受にはりついたままでとても暇そう。一体どんな仕事しているのか。実は名誉職だったりして。
受も悩みは分かるのだが、全体的に中途半端。文庫の内容量で十分だったような。
取り敢えず、攻が寝言を言いながらいきなり強○まがいにHする展開と、攻の今ひとつ根拠のない自信にあふれた言動が無ければ、この作家さんの作品は普通に読めるのだが、だいたい入っているからな。この作家さんとの相性は、攻の性格が大きくポイントになる気がする。
それにしてもどうしてきらびやかな表現が浮いて見えるのだろう。次も設定によっては買うつもりだが、昔みたいに腰を落ち着けて、もうちょっと丁寧に書いて欲しいと思うのはワガママか。特に最近書きとばしているように見える。
実業家27歳×神主24歳。神社。舞。一種の家族物。

2004年04月16日(金)
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