眼花、井に落ちて水底に眠る
坂瀬
日記&BLの個人的感想。ネタばれ基本。まずは下のリンクのHOMEへ。
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ボーイズ小説・夜のキスは嘘つき:暁由宇/極東プリンス:小川いら/楽園は甘くささやく:神奈木智
ボーイズ小説・夜のキスは嘘つき(アイノベル)暁由宇
名前も知らなかった父親の遺産でホストクラブのオーナーになった受は、ナンバーワンホストの攻にせまられる。電気店の店員であった前職を辞め、自分のクラブで仕事内容を学ぶためにボーイとして働きはじめるが…
よく買う作家さんの新刊なので買ってみた。割と面白かった。
受は真面目で仕事熱心な地味な性格。母子家庭で育ち父親を知らなかったが、父親は数ヶ月前になくなった経済界の著名人。受の他に家族はなく3億ほどの金とホストクラブを遺産としてもらう。すれていなくてお坊ちゃんのような雰囲気。素直。攻は荒れた生活をしていたところ拾われてホストに。顔はもちろんよく頭も良い。獣のような雰囲気。綺麗な体格。
この作家さんを読む理由の一つはキャラの性格が人がよさそうだから。最近こればかりで選んでいるような気もするが。金融・ホスト・やくざ物は、現実世界で洒落にならんことが多いので苦手設定なのだが、のんびり穏やかな雰囲気というかがつがつしていない感じの文章の作家さんの話なら読める。
それはともかく、攻が受を好きになったのは、その性格からだというのは何となく分かるのだが、これといったポイントが書かれていなかったので、気づいたら好きになっていたように見えた。ついでに受の過去はそれなりにちょこちょこ出てきていたが、攻の過去ももう少し読んでみたかったかも。
も一つついでに、水商売ネタでキスは好きな人としかしないというエピソードは、そろそろ学園物の文化祭でロミジュリをするぐらいには出尽くしている感があるのだが。
話がえぐくなりそうな部分は、みんなさらっと流しているので暗くならずに読める。出てくるキャラもいい感じで読後感も悪くない。最後受のあしらい方が上手くなっているのは良かった。
次も楽しみにしている。
ナンバーワンホスト×オーナー。同年代カプ。25歳。ホスト物。
ボーイズ小説・極東プリンス(花丸文庫)小川いら
高校入学後3日で自宅謹慎になった受は、実家に戻る途中怪しい男達に連れ去られそうになる。そこを助けてくれた黒髪の外国人・攻。家まで送ってもらい母親の前で、受はとある小国の跡継ぎであると告げられて…
設定が興味あったので買ってみた。悪くない。
受は母子家庭。高校を3日で退学になる。ヨーロッパのドイツ語圏の小国の第二王位継承権を持つ。第一継承権を持つ弟が一人。祖父が現在の国王。顔は綺麗で王子様とあだ名が付いていた。勝ち気で前向き。さっぱりしていて情に厚い。攻は日本人の血を引く。日本語が堪能で日本への留学経験もあり。護衛になるため勉強した。彫りが深く整った顔立ち。品がある。いかにもSPのような性格。
この作家さんはメインキャラが呑気でほのぼのとした雰囲気な事が多く、そこが気に入っているところの一つ。今回は王位継承権を狙う叔父家族という典型的な悪役がいるがそれをのぞいては、メインキャラや周りの人たちも悪い人が存在せずほのぼの感があったので雰囲気は好き。
見知らぬ環境で新しい家族と生活に慣れようと頑張る受の姿は可愛い。弟のロザリオを取り返すエピソードは好き。それが切っ掛けで祖父と仲直りするまでは良いのだが、それ以降、変な事故があって攻が好きだと気付いて王位継承権を引き継ぐまでがページも短く、メインキャラの感情の動きが駆け足でよく分からなかった。再度継承権を放棄しようとした受が、攻とのあの短い会話でやっぱり頑張ろうと決意した部分とか、攻がいきなり受に積極的になる部分。
一応前振りはあるのだが、うまくかみ合わずに最後の最後で全部ならべられてああそいうこと。と思った。カードの切り方のタイミングが上手くなかった感じ? せっかくの盛り上がるべきところが盛り上がれず非常に残念。好きな雰囲気で好きな設定だったのに。
もうちょっと長めにして読んでみたかった。それにしてもこのパターン、大概王子な主人公が攻とくっつくために王位を捨てたりするのだが、王族の一員として頑張ります。で終わるのは珍しい方? この場合跡継ぎは作る必要がないし、気楽といえば気楽なのかも。
皇室のSP20代半ばから後半?×皇太子の落胤16歳。外国人×日本人。ヨーロッパ系。ほのぼの。
ボーイズ小説・楽園は甘くささやく(ショコラノベル)神奈木智
母親が亡くなり身内がいなくなった受は遠縁の家にひきとられる。そこは4人兄弟が暮らす家だった。慣れない生活の中、長男の攻に諭され反発を覚えるが…
好みな内容っぽかったので買ってみた。面白くないことはないのだが微妙。
受は母子家庭で母親が亡くなるまでの5年間、殆ど家の外に出ないで生活していた。周辺にあまり興味がない。綺麗な顔立ちをしている。学校に殆ど行っていないが頭は悪く無さそう。睡眠が浅くどこでも寝てしまうクセがある。
攻は高校の頃両親が亡くなり、年下の兄弟達のために専門学校に通いドイツ語の翻訳家になった。生活は厳しかったが、持っていた版権の本があたり生活を持ち直す。弟2人妹1人。妹は出戻り。年上の女性によくもてた。頭も顔も良い。
基本は嫌いでないのだが、首を傾げる部分がいくつかありはまりきれなかった感じ。
繊細な母親を持ち歪んだ家庭環境だったわりに受はすれていない。割と前向きに大人になろうとするのだが、最初登場した時には投げやりっぽい心境だったものが、どういう心境の変化で前向きになったのかよく分からなかった。気づけば前向き。なので前と後ろで性格が違って見える。
上手く言えないのだが、初めに作った設定で性格付けされていた受が、だんだんこの作家さんの本来書くキャラの性格が混じっていき最初と最後で統一感が無くなった感じ?
他にもエピソードの途中が切れてるように見える。こういうことが起こって、こう考えて、こう行動した。の、こう考えての部分が端折られているというか。え、そんな話になったの? と思うことがしばしば。
受が攻の家と家族を受け入れるに至った過程が一番分からなかった。いつのまにそんな愛着を。。。
ついでに、受が攻を好きだとか、攻の弟も受が好きになり取り合うとか、家族内で受の恋愛話をしている状況が何とも。しかも相手は自分の兄弟。受を暖かく見守り過ぎていて、兄弟が同性と付き合う事に複雑な気分にはならんのだろうか。
そして最後の盛り上がる場面で、攻と受が二階でHしているのを家族みんなが承知しているところとか、ちとひく。
大きく外れていた訳でなく、細かいところがひっかかったという感じ。期待していただけに残念。
翻訳家28歳×ただの17歳。センシティブ。家族物?
2004年04月04日(日)
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