眼花、井に落ちて水底に眠る
坂瀬
日記&BLの個人的感想。ネタばれ基本。まずは下のリンクのHOMEへ。
■
■
■
■
■
■
ボーイズ小説・夜ごとの花:高岡ミズミ/マネキンは恋を運ぶ:夢乃咲実/永遠では長すぎる:ふゆの仁子
ボーイズ小説・夜ごとの花(リーフノベル)高岡ミズミ
小学校教諭の受は兄が連れてきた恋人を見て驚く。それは高校時代付き合っていた攻だった。忘れたかったが忘れられず、攻も受に復讐するかのごとく翻弄してくる。やがて二人は…
まあ面白かった。と思う。昔の恋人が忘れられずに悩む受にシンパシィを感じることが出来たら、楽しめるのではないか。いつも通りのこの作家さんらしい作品だと思う。出来た後のバカップルぶりも健在。
受は綺麗系の顔。人気者の攻といつか別れることになるかもと怖くなり、自分から幕を一度引いたが忘れられない。小学4年の担任。仕事は真面目な方で教えるのはうまい。攻は昔から芸能人のように格好良く近隣の生徒にも噂されるほど。学校でも知り合いが多く社交的。長身。運動も出来る。受にたいしては年下の甘え方。
受の兄に隠れてくっつく元鞘。この作家さんの書く恋愛話は会社の同僚OL(挨拶する程度の仲)に聞かされる痴話喧嘩&惚気話に似ている気がする。自分の世界に入っているOLの話にシンパシィを感じなければ、横を向いて「はいはい」と受け流したくなるような内容。本人は悩んでいるのだろうが、その世界に酔っているというか、相談されたからと言って「なら別れればー」とその人に合った助言をしても、気に入らない助言は本人は聞いちゃいねーというか。…似ている。気のせいか。
最大四角関係になりそうで「泥沼」という言葉を体現していた。どんなにきれい事を並べても告白した相手と弟に裏切られた兄は良い面の皮。その兄の話が続編で出るらしい。これは買うと思う。
三角関係。元鞘。23歳会社員×24歳学校の先生。そして多分受兄は25歳?
ボーイズ小説・マネキンは恋を運ぶ(ビーボーイノベル)夢乃咲実
貧乏な会社員の受は酔うといろいろな物を拾ってきてしまう癖がある。ある日目が覚めると見知らぬ男。攻が隣に寝ていて、受に誘拐されたと居座ることになるが…
表題と続編。まあ面白かった。と思う。雑誌掲載の時には切り抜いて残して置いた。いつも通りのほのぼのとしたドメスティックな作風で気を張らずに読める。
受は蒸発した両親の残した借金を払い終えたばかりの貧乏会社員。古くて気に入った安い骨董を集めるのが唯一の趣味。実際真贋を見る目に長けている。天然ぼけでお人好し。可愛い系の顔。冴えないけど実は…というタイプ。攻は鋭い目をしたハンサムで体格も良い。実はグループ会社の次男でアンティーク関係の会社の社長。でも骨董にあまり興味がない。家業だから頑張って覚えている。でも仕事は出来る。偉そうで強引。
ほのぼのとした気分にはなれるのだが、色々突っ込みたい部分に目を瞑らなければならなかった。どう考えてもやり手の会社社長が毎日成績の悪い営業マンが部屋に帰る前に戻ってずっと一緒に家で過ごすことなんて無理だろう。いや出来るかもしれないが、それでいくつか仕事をふいにしたと思われ。
続編は攻の会社に引き抜かれた受の話。カプとしてはラブラブっぷりが上がっている。受のアンティークに対する能力は既に超能力。すげーの一言。
天然ぼけ。一応社会人もの。会社社長(30代?)×営業マン24歳。ほのぼの。アンティーク。
ボーイズ小説・永遠では長すぎる(アイスノベル)ふゆの仁子
受は刑事で恋人の攻からある事件のプロファイリングを依頼される。それは義弟の関係した事件にそっくりではじめは嫌がっていたが、義弟のために引き受けることにした…
うーん。悪くはない。はず。ちと微妙。前のリーフの新刊よりはずっとマシ。この作家さんのシリアス文体は嫌いでない。
受は母親に虐待された過去があり、未だ夢にみるぐらいトラウマ。刑事の養父に引き取られ刑事になるが2年前にある事件がきっかけで警察は辞めている。顔は整い真面目で穏やかな性格。義弟が一人居るがこの弟も事件で一人きりになり養父に引き取られた。攻は背が高くハンサム。朴訥で無口穏やかだが懐は広い。刑事で仕事熱心。仕事の姿勢が受の養父に似ている。
カプとしては非常に好み。受がトラウマ持ちでも逆切れしてないところやそれを見守る攻の態度。気が利いてないが真心はある攻の行動。静かな雰囲気で落ち着いたカプ。この作家さんの華美でない文体(悪く言えば説明口調)で淡々と書かれるのは正直萌える。ただなー(以下思い切りネタばれ。犯人も書いているので注意)
人間関係が濃い。1つの人生で1つ起これば十分な事件がいくつも起こりすぎていて、だからこそそのエピソードちゃんと書いてくれないとヘボくなる。内容が詰め込みすぎでその説明の1つ1つが全部中途半端。2冊ぐらいかけて書いてくれないと、筋を追うだけで終わってしまう。雰囲気が気に入っていただけに残念。
なんちゃって事件物。プロファイリングや刑事が出てくるが齟齬は気にならなかった。ただその理由がプロファイルや刑事としての仕事がちゃんと書かれていないためアラが目立たなかっただけ。下手に作家さんが調べた事を並べられるとそっちの方が萎えるので、こちらの方がマシ。ただプロファイリングシーンは、受がポストコグニションを発揮したのかと思うほど信憑性が薄かった。
後、作家さんが7年寝かせただけあって、謎も二重になっているし、思い入れは伝わってくるのだが、義弟が犯人なのはどうか。普通のミステリだったらこういうオチもありだろうが、ボーイズジャンルなので読む人を選ぶかも。義弟が犯人でも私はかまわなかったが、普通の時に読むのは確かに重い。
多分好評だったら第二段は2年前の受が警察を辞めた事件を書くのかもしれないが、過去話はどんな好きな話でも個人的に興味を引かないので、出たとしても買うかどうかは微妙。二年前の事件、今回の事件と書くなら順当に出て欲しかったが、もしもそうなったら、今回の犯人は思い入れが強くなった分、さらにダメージが大きくなると思うので仕方がないのか。
雰囲気というかこのカプは好きなので、この性格のカプでもっと大きな事件のおこらない地味ーな話を書いてもらえないものか。そっちの方がきっと萌えた。
刑事物。事件物。プロファイリング。同級生カプ。多分この時30歳前後。
2004年01月30日(金)
≪
≫
最新
目次
MAIL
HOME