-A VAGRANT LIFE IN NEW YORK-
飯沼省



 今日の道場

今日は珍しく時間通りにカーロスの道場へ到着。しかし、田中郡弾腸(軍団長)をはじめ、いつものメンバーが誰もいない!

カーロスの部屋へ行くと、見慣れない3人が着替えの最中。何でも、カーロスのファンだった彼らが偶然街で彼を見かけて、サインを貰ったことが切欠で今日初参戦となったらしい。Ed, Hendricks, Floydという三兄弟。

それから俺とは初対面の、寝技の達人 ソー君との6人で練習開始。間もなくカーロスに緊急の電話が入り、練習中断。結局カーロス抜きで、ソー君に寝技を教えてもらって終了した。三兄弟と、それぞれスパーしたんだけど、全くの素人だから加減しながらやるのに疲れた。かと言って、手を抜くと向こうは本気だからこっちが怪我しちゃうし。こういうのが一番難しい。

ダウンタウンに戻って【Bool Net】へ。偶然【Bit's】のカズさんも来てて、そこから小一時間くらい立ち話し。彼は、数少ない俺が認める若者。久々にマジ・トークで盛り上がった。

2003年07月13日(日)



 SPINのOpening

S.P.I.N. Galleryでのオープニング。先日Junoから、「Benoit Saitoという日系人だから是非紹介したい」と電話をもらっていた。

会場に入ると、すぐに長身のDon Christieが目に入った。トロント総領事館の広報で、【Tokyo Doll】の交渉にも一枚噛んでくれてる人物。その隣で話してるのがアーティストのSaitoだった。

Junoに紹介されるまでもなく、その輪の中に割り込む。Saitoは、日本人の父親とフレンチ・カナディアンの母親を持つJapanese-Canadian(カナダ生まれ)。当然日本語は全く喋れない。父親は著名なアーティストで、彫刻家として知られているから、彼はサラブレッドだ。

精密で、独特の質感をもったSaitoのリトグラフ作品は、絵画と呼ぶよりオブジェと言ったほうがしっくり来るほど重さを感じさせるものだった。現在、オタワに住んでいるとの事で、オタワのアート・シーンについて盛り上がる。

で、奥のオフィスで資料とか見せてもらってたら、「日本人デスカ!?」と話しかけられた。彼はBack galleryで展示中のアーティスト Jonathan Savoieだった。「何で日本語話せるの?」と聞くと、2年ほど日本でフリーランス・カメラマンをやっていたらしい。

ここでJunoも混ざってきて、Jonathanは日本の【Pen】や【Brutus】、【Esquire】などと契約してるカメラマンということを知る。展示してる作品も、モチーフに日本の観光客を取り入れてたのも、その影響だろう。歳も近いので、今度飲みに行こう的な会話になった。

記念にSaitoとJonathanのツーショットを一枚。


2003年07月12日(土)



 どんよりした一日

最近トロントの天候が悪い。気温が低いし雨も多い。今日も午後から急に雷雨になったり、晴れたりの繰り返し。

Rafiのオフィスで【Tokyo Doll】のミーティングをやってても、今ひとつ集中できない。何度もポーチへ出て煙草を吸った。

Fundraisingパーティーを、専門のオーガナイザーに委託するかどうかで意見が分かれる。俺は多少費用が掛かっても委託するのを望んでる。会期まで2ヶ月余り、パーティーに手を焼いてる暇は無いからだ。

夕方になっても、雨→曇りの繰り返し。今夜は、お世話になっている松本社長の誕生パーティーがある。Queenのスタジオからほど近い、会社の駐車場が特設会場になっていた。とりあえずタダ飯し食いまくり。

出し物のビーチ・バレーに強制参加させられた後、こっそり抜け出してKのコンドへ向かう。こっちでも別のパーティー。夜中までダラダラくつろいでしまった。

あ〜、天気が悪いと何だかダメだ・・・。と、天気のせいにする。

2003年07月11日(金)



 Energy

午前中にRafiとミーティングして、午後からまたCarlosの庭造りの手伝い。今日は友達2人を道連れにしてみた。雨が降り出して、ドロドロになりつつも8時まで作業した。結構いい感じになってきたぞ。

去年わざわざトロントに来てもらって、作品を見てもらった事があるクラフト&アートのショップのSさんから電話があった。すっかりご無沙汰してたんだけど、「準備が整いました!」というメールが来てたので「いよいよ来たねー!」と思っていたところだ。

恐らく、ここまでの道のりは苦労の連続だったと思うけど、全くそれを出さない姿にプライドを感じました。

彼女のショップは、カナダに住むアーティストのハンドメイド作品を、日本へ向けて販売するオンライン・ショップである。ありそうで中々無い、あったとしても商業化されたものばかりのこの分野だけど、彼女の凄いところは全てのアーティストを自力で発掘したこと!

自分でアーティスト一人一人とコンタクトを取り、それこそ西から東へカナダを横断して、自ら出向いてアーティストを選んだところにあると思う。かく云う俺もその一人なんだけど。そのお陰で、実際にお会いした上で作品を預けても良いのかどうかの判断を下すことが出来た。

そういう情熱を持った人だから、彼女の周りには親身になって協力してくれる人々がいるのだろうし、俺も協力したい!と思ったんだろう。電話で話していて、いくら時間があっても足りないな、と思うくらいのエナジーをしっかりと感じた。

理屈ばっかで行動が伴ってない近頃のワーホリ君とか、若者(!?)とか、エナジー感じさせる奴って、俺の周りにほとんど居ないけど、少しは彼女を見習え!って感じだよね。だって、それが人を動かす力なんだから。

ショップには、まだ俺の作品は出てないけど是非見て下さい。
http://canadianartsandcrafts.com

後日、俺の作品が入ったらまた改めて紹介させてもらいます。

2003年07月10日(木)



 庭造り

朝6時に起きて、FinchにあるCarlosの家へ向かう。トレーニングの一環として知人の家の庭を造るというので、それを手伝うことになっている。

とにかく人手が足りないというので行ってみたら、同じく道場に通うBrianとそのお爺ちゃん、そしてCarlosと俺の4人だけ。ひと目見ただけで、庭の状態も瓦礫の山で最悪なのが分かって、ちょっとやる気なくす(笑)。



Brianと俺は、冗談を言いながらダラダラ作業してたんだけど、さすがはCarlos、黙々と瓦礫の残骸をゴミのコンテナに運び出し、しかも隙間無くキッチリ積み上げた。こういうのって性格出るよね〜。もし俺だったら、隙間だらけでもガンガン積んじゃうけど、キッチリ詰めてくれたお陰でコンテナにもまだまだ余裕があるもん。

12時にランチを買いに近くのモールへ行く。Carlosは水とアイスクリームだけ。俺とBrianは横で特大のハンバーガーをパクつく。次の【PRIDE】とか、試合も決まってないのに普段から食事を節制してるんだな。

8月の【PRIDE】ミドル級GPについて話してて、一回戦で桜庭とシウバ、吉田と田村が決まったと言ったら驚いてた。注目する選手は「UFC出身のリデルかな」だって。Carlosは次いつやるんだろう?

また作業に戻って、朝は山のようにあった残骸の90%を処分した。そんで俺はミーティングがあるので4時頃に離脱。また明日手伝いに行く予定。

Spadina x Bloorの【Bit's】マガジンのオフィスでカズさんとミーティング&その他諸々。

2003年07月09日(水)



 感動したメール

今日、感動するメールをもらった。

去年主催した【Let's Have a Dream!】という平和イベントを訪れた観客の一人が、日本へ帰った後で友達に「感動した」と伝えてくれたことが発端。

その友達は交通事故で義足生活となり、夢であったバレリーナを諦めかけていたという。友達から【Let's 〜】の話を聞いたあとで期間中の日記を全文読んでくれて、それをプリントアウトして大事にしてくれていた。それを、辛いリハビリや生活の不自由から逃げ出したくなった時に、読み返しては涙を流したというのだ。

その彼女が、ついに“最初で最後のオーディション”を受けるという知らせがあった。彼女は自分の意志で「これが最後のチャレンジ」と決めている。手紙にはこう記されている


**********************
『お会いしたこともないのに、tomolennonさんの日記の最後にあった「今日、ここに夢の一つが現実となりました。本当にありがとうございました。夢は叶う!夢をもとう!」という言葉に涙しました。夢も何もかも諦めていた私が、●●というバレエのオーディションを受けるという夢をもつことができ、それがいよいよ来週に迫り、こうして貴方にメールしています。自分が求める理想のバレリーナにはなれない体なので、これが最初で最後のオーディションと決めています。でも、私は一度でいいから貴方が日記に書いた最後の言葉を体験してみたいのです。夢が現実になること、夢は叶うこと、夢をもつこと!貴方のメッセージが私をここまで導いてくれました。一言、ありがとうと言わせてください。』
**********************


読み終えてから涙が出てしまいました。書き終えたまま、ずーっと過去に置いてきた日記が、こんな風に読まれてるとは予期もしなかったし、遠く離れた場所でも、しっかりとメッセージを受け取ってくれた人がいると、ここまで実感できたのも初めてのこと。

自分でも、改めて日記を読み返したりして【Let's Have a Dream!】のメッセージは間違ってなかったんだな、本当にやって良かったな。と、今更ながら振り返ることができました。

オーディション、楽しんでください!そして実感してください、夢が叶うということを!


2003年07月08日(火)



 インディとメジャー

毎年Bloor x Spadinaの商店街で開催され、今年で5回目になる【Annex Outdoor Patio Art Show】。以前、一度だけ出たことがあるけど、もう何年も見に出掛けてなかった。今年は知り合いが出てるので見に行くことにしました。

カフェやレストランだけでなく、一般の小売店の店頭までもが会場となって、絵や写真をディスプレイできるこの展覧会の主旨は大好き。ただ、俺が出た第2回の頃は、わりと有名なアーティストとか、前衛な奴がいっぱいいたけど、今回ざっと見た感じでは「ヌルイなぁ・・」という印象を受けたのが残念。

こういうAnnualのイベントって、面白いのは最初の2−3回までだよね。その後になると、参加者もだんだん馴れてきて、「こうすればいいんだ」みたいなマニュアル通りに事をすすめがち。そうなってくると日曜画家みたいのも参戦してきて、単なる発表会みたいな雰囲気になってくる気がする。それがダメって言うんじゃなくて、俺はイヤってだけ。

この主催者のRobinを個人的に知ってるんだけど、彼の理想とか運営のための努力とか、共感する部分も多いから尚更そう思った。元々彼は、前衛的な考えをする人で、「それはマズイだろう!?」っていうような事を平気でする、突飛な発想の持ち主。

そういう他の人にはない発想が【Annex Outdoor Patio Art Show】を生んだのは間違いない。しかし、毎年恒例の行事となると、市や商店街との軋轢もあるし、堅実に運営することを余儀なくされるのも想像に難くない。

その証拠に、以前は全くの自由だった展示方法・場所などが、店によって規制されて、決められた場所に配置するようになっていた。それに、路上販売法上の問題からか、作品の直接の販売が禁止されていた。

一見、年々イベントが整備されて秩序だっていくかのように見えるけど、初期のような無法地帯だったからこそ生まれるマジカルな雰囲気が失われていくのも事実。

来週、トロント市庁舎前で開かれる【Toronto Outdoor Art Exhibition】も毎年恒例のアーティストのオンパレードだし、目新しいものは期待できない。一度、応募して落選したので、イヤミじゃないけど去年も今年も応募してない。

先のことは分からないけど、今はまだ権威化されたものや、整備された所じゃなくて、もっとインディペンデントなパワーがあるところに惹かれる。音楽で言えば、メジャーの実力をもったインディ・バンドみたいのが理想かね。

2003年07月05日(土)



 Fundraising Party

午前中よりRafiとガッツリ【Tokyo Doll】のミーティング。ここ数日の休憩モードを脱するべく、次の展開を計画。まず一つ目として、8月下旬に“Fundraising”パーティを行うことを決めた。

“Fundraising”(資金集め)という日本では聞きなれない言葉だけど、こちらでは毎日のように様々な形のFundraising Partyが開かれている。

過去に俺が行ったことのあるFundraisingは、火事で家が焼けた友達のために行った、入場料一人$10のパーティ。立食の軽いフードがあって、ドリンクは別料金。その入場料は友達が新しい家具や部屋を借りる為の資金になるようなものだったり、映画監督志望者が、短編映画の資金をつくるため、クラブを一晩借切って開いたパーティとか。

先日のジャーナリズム・アワードも、一席$300がそのまま次期の開催費用に当てられるので、一種のFundraisingと呼んでもいいだろう。まぁ、個人や企業問わず、毎晩のようにどこかで開かれてるものだ。

【Tokyo Doll】の場合、ほとんどの資金を俺とRafiが持ち出しているので、展覧会までは常にギリギリで生活してたりする。企業からのスポンサーシップは、広告や印刷といった大口の出費へ消えてしまうし、審査員との交渉や招待の為の出費もすごい。

給料なんてものは無いし、展覧会が終わってみて、収益が出なけりゃ一円も儲からない。もちろん、損しないように考えて予算を組んだりしているけど、こればかりは終わってみないと何とも言えないんだな。

去年、【HYPE TOKYO】と【Let's Have a Dream】で100万単位の赤字を出してしまった俺としては、こういうイベントが儲かるとは到底思えない。が、しかし意味のあることだと納得してやっている。

そんな事情もあって、【Tokyo Doll】のFundraising Partyをやることにしました。日本に馴染みのあるバンドやDJも呼んで、誰が来ても楽しめるものにしたい。


2003年07月04日(金)



 Galleryは大盛況

今回の【Bit's】で取り上げた“Water Project”のオープニングが数軒あるので、久々にQueen Westのギャラリー街へ。

「おいおい、まじかよ!?」ZaZaギャラリーの前に凄い人だかり!と思ったら、近くのPropellerギャラリーも人が溢れてる!

別にどうってことない展覧会のオープニングだけど、老若男女たくさんの人がギャラリーに詰め掛けている。やっぱり夏だからかな?単なる時間つぶしの人もいれば、人だかりに興味を示して来たようなのも一杯いる。どっちにしろ、これは良いことだ。

そのまま歩いてBusギャラリーを通り掛かったら、SPINギャラリーのJunoとStewartに出会った。彼らがこうやって他のギャラリーのオープニング巡りをするのも珍しい。やっぱ夏だから?!

Deleon Whiteも凄い人だかり。知り合いに挨拶だけして、とりあえず目的のMercer Unionへ向かう。メイン・ギャラリーの【Pam Lin】の作品は、室内に木や彫刻で出来た雲を設置。なかなか面白い。

Adam Frelinの作品、ダクトテープで洗面台と便器を繋いでるのが一点と、天井からポタポタと本物の水漏れを再現してるのが一点。入り口に奇怪な人面を埋め込み、口から涎が垂れてる作品も笑えた。

ディレクターのJenifferに【Bit's】で取り上げた記事を手渡す。すると、やっぱり来た!「これ何て書いてあるか訳してもらえる?」・・・。適当に掻い摘んで伝えるが、書いてあるのと全然別のこと言ったりもした(笑)。こういうの苦手。

会場に友達は一人も居なかったけど、顔見知りの人達とビールを飲みつつ雑談。つまんないので、Roncesvallesにある【Cafe May】へ行くことにした。

先月、弾き語りをやった後もオーナーのKさんから度々電話をもらってたので、様子を伺いに。Kさんは、ずっと体調が思わしくないらしく、あまり元気がない。それでも色んな話しをして楽しませてくれた。

それに、前回の演奏を聞いたお客さんが、いまだに「tomoはいつプレーするんだ?」と聞いてくると言われて、かなり嬉しかった。次回のためにオリジナルを復習しとかないと。


2003年07月03日(木)



 サポート・レター

ロング・ウィークエンドで出来なかった雑用やミーティングを幾つかこなした一日。

【Tokyo Doll】に関して、市のウェブサイトには情報掲載される事も決まって、どうやらトロント市長からサポート・レターがもらえそうな感触。それ以上に、RafiはE-Bayでデジカメを買ってご満悦だった。E-Bayではないけど、俺もAmazonで前から欲しかった画集を注文した。

今日、発行された【Bit's】マガジンにオンタリオ州で開催されてる“Water Project”の記事を書いたんだけど、主催するOSAから「20部ほどコピーをください」と頼まれたので【Bit's】オフィスに寄ったら誰もいない。配達に忙しいのか!?鍵開きっぱなしだけど!?



2003年07月02日(水)
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