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■ 異種格闘技!?
夜中に、日本の実家から電話があり、飛び起きた。大抵こういうのは良くない知らせが多いからだ。
そしたら、案の定緊急のもの。来年度の活動を助成してくれる予定の財団から、「書類に不備があり、月曜日までに再提出」するように電話があったらしい。
今日は金曜日。日本はすでに金曜の夜。どうやって日本時間の月曜までに書類を届けるって言うんだ!?土・日休みを挟むのに。しかも、その不備書類とは、電話で問い合わせた時に「必要ありません」と言われたもの。どうなってんの?
とにかく、月曜日に事務局に電話するしか方法ないけどね。一応、「実は必要だった」時のために、あちこち電話して早急に書類を用意する手配はしたけどさ。そういうのが嫌だから、念には念を押して、電話で確認したつもりだったのに・・・。
午後から書道家のKちゃんがスタジオに来た。彼女には「書道用具もってきて」と伝えてあったけど、実際何をやるかは内緒にしてたんだ。今日は、「書」と「絵画」の合作をします!
前から、彼女の「書」に興味があって、いわゆる字を書くだけの書道じゃなくて、もっと抽象的なシンボリカルな彼女の作品を面白いと思ってた。
それをアートのフィールドに持ってきたらどうなるんだろう?という実験も兼ねて、彼女と合作することにした。テーマは自画像。 言葉からくるイメージを表現する「書」にとって、自画像とは異分野だったに違いない。言い換えれば、自画像とは「絵画」のモチーフだ。まず俺は彼女から「言葉を書く」って武器を奪ってみた。
しかし、間違っても墨で“似顔絵”を描いて欲しい訳じゃなかった。「へのへのもへじ」みたいなやつね(笑)じゃあ、言葉でも似顔絵でもない自画像とは、どんなものなのか。その興味に尽きた。
彼女の一筆は鮮やかに不安を消してくれた。キャンバスの下から上へ、ブワーッと太い塊を残した。それで充分だ。後は俺の描けるものなんて、たかが知れてる。その太い塊をやさしく抱きしめるように幾つかの渦を毛筆で描いた。
そこから2人で絵の具を使って色を付けていった。完成作品は俺の予想を超えた新鮮さで、嬉しくなった。「良い作品」とか「凄い作品」ではなく、ただただ「新鮮」なのだ。その言葉がぴったり。
今後もし、彼女と再び合作しても、これ以上の作品は出来ないと思う。やっぱり「新鮮」さは薄れてしまうから。多分、お互いに慣れてしまうと思う。だからこれは一作だけでよい。何でもファースト・インスピレーションが一番良いのだ。
2002年12月13日(金)
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