-A VAGRANT LIFE IN NEW YORK-
飯沼省



 異種格闘技!?

夜中に、日本の実家から電話があり、飛び起きた。大抵こういうのは良くない知らせが多いからだ。

そしたら、案の定緊急のもの。来年度の活動を助成してくれる予定の財団から、「書類に不備があり、月曜日までに再提出」するように電話があったらしい。

今日は金曜日。日本はすでに金曜の夜。どうやって日本時間の月曜までに書類を届けるって言うんだ!?土・日休みを挟むのに。しかも、その不備書類とは、電話で問い合わせた時に「必要ありません」と言われたもの。どうなってんの?

とにかく、月曜日に事務局に電話するしか方法ないけどね。一応、「実は必要だった」時のために、あちこち電話して早急に書類を用意する手配はしたけどさ。そういうのが嫌だから、念には念を押して、電話で確認したつもりだったのに・・・。

午後から書道家のKちゃんがスタジオに来た。彼女には「書道用具もってきて」と伝えてあったけど、実際何をやるかは内緒にしてたんだ。今日は、「書」と「絵画」の合作をします!

前から、彼女の「書」に興味があって、いわゆる字を書くだけの書道じゃなくて、もっと抽象的なシンボリカルな彼女の作品を面白いと思ってた。

それをアートのフィールドに持ってきたらどうなるんだろう?という実験も兼ねて、彼女と合作することにした。テーマは自画像。
言葉からくるイメージを表現する「書」にとって、自画像とは異分野だったに違いない。言い換えれば、自画像とは「絵画」のモチーフだ。まず俺は彼女から「言葉を書く」って武器を奪ってみた。

しかし、間違っても墨で“似顔絵”を描いて欲しい訳じゃなかった。「へのへのもへじ」みたいなやつね(笑)じゃあ、言葉でも似顔絵でもない自画像とは、どんなものなのか。その興味に尽きた。

彼女の一筆は鮮やかに不安を消してくれた。キャンバスの下から上へ、ブワーッと太い塊を残した。それで充分だ。後は俺の描けるものなんて、たかが知れてる。その太い塊をやさしく抱きしめるように幾つかの渦を毛筆で描いた。

そこから2人で絵の具を使って色を付けていった。完成作品は俺の予想を超えた新鮮さで、嬉しくなった。「良い作品」とか「凄い作品」ではなく、ただただ「新鮮」なのだ。その言葉がぴったり。

今後もし、彼女と再び合作しても、これ以上の作品は出来ないと思う。やっぱり「新鮮」さは薄れてしまうから。多分、お互いに慣れてしまうと思う。だからこれは一作だけでよい。何でもファースト・インスピレーションが一番良いのだ。


2002年12月13日(金)



 仕事納め

体がすっごいダルい・・・。思わず今日一日寝てしまおうか、と思ったけど、最後の一仕事に日加タイムス社へ。

新年号の表紙用データの最終更新とチェックのため。PCを一台空けてもらって、そこで作業させて頂いた。こういうオフィスの雰囲気ってなつかしい。編集部員も顔なじみだし、自分もその時だけは一編集部員になった気分。

コメントも載せて頂くのだが、急遽それ用に顔写真を撮ることになった。だって、Kさんが写真持ってるはずだから、撮る必要ないって聞いてたのに!その撮影で結構笑わせてもらったので、結果オーライです(笑)。

いや〜、しかし年末なんだねぇ。じわじわそんな気がしてきた。「忘年会」やら「仕事納め」って言葉を聞くと無性に日本を思い出す。

しかし、カナダでは(諸外国もそうだと思うが)正月はあまり大したことないんだよね。元旦こそ休むけど、2日から正常通り業務が始まるし。

それよりもクリスマスだね、やっぱり。24,25日とほとんどのお店やレストランが閉まるから、日本の三箇日みたい。それで26日の“BOXING DAY”セールってのが初売りみたいなもの。この日はどのお店でも、一年で一番安売りするから、人気店には開店前に長蛇の列ができる。

毎年その日は家に篭って外出しないんだけど、今年は出てみようかな?と思ってる。目当てはギターかDVDプレーヤー。でもねぇ、何か「買うぞ!」って思うと買えない性分みたい。他人のショッピング風景を見て、お腹一杯になって、やっぱりいいや・・・となりそう。


2002年12月12日(木)



 体調不順!?

何か体調が変だぞ!?疲れてるのか、ないのか、調子良いのか、悪いのか分からん!眠いと思っても寝付けないし、かと思えば人と会ってて寝そうになるし・・・。

明け方から映画「Before Night Falls」て、変に頭が覚醒しちゃって、展覧会のプロポーサルとか色々と文章を書き続けた。来年やる予定の展覧会が少なくとも3つ。それぞれの企画書を日本語と英語で断片的に仕上げた。

文章を書くときは“勢い”ってあるよね?ノル時とノラない時が。ノラない時はどんなに頑張ってもだめ。逆にノル時は時間を忘れて書き続けられるものだ。正確にいうと、パソコンのキーを叩くわけだけど。

昼からRafiと打ち合わせだったので、彼のオフィスのあるKensingtonに向かってると、偶然Hiroに遭った。後でお邪魔することにした。

Rafiとは、来年末に予定している“HYPE TOKYO Part2(仮)”の具体的なタイム・スケジュールを立てて、同時に政府のグランツの申請について話し合った。

あとは、公式Web siteを立ち上げることと、展覧会主旨をまとめ上げること。年内には仕上げないと時間的にキツイ。来年早々には日本で落ち合って、村上さんの「Geisai3」と「デザインフェスタ」を下見することになりそう。て事は、また日本滞在はゆっくりできなそう・・・。

夕方Hiroの家にちょっとだけお邪魔した。一月には日本へ帰国してしまうため、もうあまりゆっくり会える時間もないだろうなぁ。

郵便局で荷物をP/Uして、Kくんの家へ。夕食をご馳走になって、ビール飲んで映画「Austin Powers」を観てたら撃沈・・・。すっげー眠くなって、雨の中を歩いて帰った。

体調もあまりすぐれないので、早めに寝ようとベッドに入ったが眠れず、また映画。「Run Lola Run」を観た。それでは、この日記を書き上げてからまた寝ます・・・。俺の体はどうなってるんだ!?ちょっと不安。

2002年12月11日(水)



 心と部屋の関係

♪Happy Birthday To Me〜♫・・・と自分で歌ってみました。いや〜、遂に二十台最後の誕生日を迎えて、嬉しいやら悲しいやら。やっぱ嬉しいかも(笑)。今年も誕生会は無し。日本にいる彼女から沢山カードが届いた。でもE-mailカードだけど(笑)。それと同じ誕生日のReikoさんから久々にメールがあった。なかなか同じ誕生日なんていないから貴重な存在です。

今日はどこにも外出せずに、ひたすら部屋の模様替えをした。最初は、絵を描くスペースの改造と、写真撮影用のバック・グラウンドを整備するだけのつもりが、アレもコレもと、模様替えに熱中してしまったのです。

お陰で、見違えるように広くなった。ゴミも大量に出た。しかし、そのゴミは昨日までは居場所があった物たちである。少し早い年末大掃除だと思って捨てることにした。

最近読んだ本の中に、「掃除嫌いは人嫌い」という説が載ってて、部屋が人に見せるのも困るほど汚く散らかってる人は、無意識のうちに人と深く関わることを拒んでる人らしい。

どの程度が「汚い」のかは、個人差があるが、突然の来客に「ちょっと待って!今部屋片付けるから!」と言ってしまう人は、これに当てはまる。

部屋が散らかっているから、「ごめん、部屋汚いから・・・」という口実で人を部屋に入れない。部屋を人間の心に例えると、誰にも本心を見せない、ということになる。

深層心理だから、本人は自覚がないだろうけど、部屋が汚いことで、誰も入って来ないことを望んでいたり、安心していたりする。

逆に、片付け上手、掃除好きな人は、社交的で心をオープンに開いてる人。いつでも突然の来客を迎える準備がある人らしい。だから突然の来客にも平気で「どうぞ!」と言えてしまう。

自分も含めて、周りの友達を思い浮かべると、これが見事に当たってる!自称オープンな人でも、意外と部屋が汚い・・・なんて人は、本当は内向的かもしれないね。

じゃあ、
極端に部屋に物がない人は“執着心がない”?
古い家具ばかり集める人は“過去にこだわりがある”?
一軒家よりアパートを好む人は“寂しがりや”?
夜になってもカーテン閉めない人は“羞恥心がない”?
部屋の臭いが気になる人は“体臭を気にする”?

こういう“置き換え”で、人間のことを考えるのは楽しい。全てが型にハマる訳じゃないけど、「部屋と心」のつながりは結構あるんじゃない!?皆も。

全然、誕生日と関係ない話題のようで、実はあったりする一日でした。


2002年12月10日(火)



 晴れた日の気持ち

買う予定もないのに、ブラッと家具屋巡りをしたくなる日がある。家具屋といってもインテリア・ショップの事で、日常小物から大型家具に至るまで。ショウ・ウィンドウに綺麗に並べられたそれらを見るだけでも心が躍る。

スタジオのあるQueen West地域は、道の両側に何十軒ものインテリア・ショップが立ち並ぶ。今日は久々の快晴で、思わず手ぶらで出掛けたくなった。

個人経営のショップばかりだから、他の店で扱ってるものは置かない主義らしく、どの店も個性的な品揃えだ。そして、トロントでは「ゲイの店員がいるとセンスがいい!」という魔法の法則がある(笑)。アーティストにもゲイは多いが、繊細なこだわりに独特の美的センスを感じさせる。

途中で立ち寄った楽器屋で、凄くいいギターを見つけた。中古だけどコンディションが良く、軽くコードを弾いただけで、鳴りの良さに心を掴まれた。欲しい!が、既に売約済みのマークがあり、今月末までに未払いの時は、再び店頭に出るらしい。う〜ん、ちょっと考えよう。

Queen Westを一巡りしてスタジオに帰る途中、最近行きつけの“Tequila”でコーヒーを飲んだ。カウンターに座って、ノートにスケッチしてたら、白人の女の子が隣に座って話しかけてきた。

「その絵を売ってくれる?」と言われてビックリ。ずっと後ろからスケッチを見てたそうだ。いくら商売人の俺でも(笑)、さすがにこれを売るのは良心の呵責がある。これは云わば“日記帳”だ。見られて恥ずかしいのもあれば、人に見せない前提で描いてるものもある。

丁寧に断って、そのかわりに彼女の手帳にちょこっとイラストを描いてあげた。もちろんタダ。その時の嬉しそうな顔に、こっちまで嬉しくなった。ああー良いことした!


2002年12月09日(月)



 The lives of John Lennon

22回目のJohn Lennonの命日です。したがって、今日のBGMはLennonオンリー。ソロのファーストから掛け始めて、アンソロジーの4枚組みBOXセットを久々に聞いた。

最近、よくギターを弾いて歌ってる。特にBeatles時代の“Across the univers"が今のお気に入り。もの凄く詩的な歌詞に想像力がどんどん高まるのを感じる。あぁ、やっぱりこの人は天才なんだなと、どうしようもないほど遠く感じる。

一年くらい前にイギリスのTVで放送された"In his life the John Lennon story"をビデオで借りた。「Johnにそっくり!」という評判の俳優だが、俺には全然似てない!Ian Hurt(本家のそっくり俳優)の方が似てた!と思える。ストーリーもチープで、これを見るくらいだったら"Back Beat"という映画を薦める。

昨日、本屋で立ち読みした時に「歴史的報道写真集」みたいのの中に、冷暗室に運ばれた後のJohnの写真を見つけてしまった。ショックだった・・・。その写真の存在は知ってたのだが、「見たくない」と思ってたので。他のページにはリバー・フェニックスの遺体もあった・・・。

頭に焼きついたJohnの遺体写真を振り落とそうとして、CDやらビデオを見まくってるけど、やっぱり離れない・・・。

正しい事をして暗殺された有名人は多い。J.F.Kennedyしかり、King牧師、マルコム・・・。でも彼らに比べると、Johnのやってきた事や、やり方は暗殺者達にとってそれほど脅威ではなかったはず。彼らの利益を侵害するわけでもなく、影で大きな力が操作してた訳でもない。殺さなければいけないという強い動機があったのか、俺には理解できないけど、ただ「正しい事をしたから殺された」としか思えない。

歳を取ったらこの考え方も変わるかな?と思い続けてきたが、やはり今年も変わらなかった。Sugizoさんは、「宇宙的にみて、正しいこと」が彼の判断基準だと言ってた。人種や国、価値観の違いはあっても、人間として人類として正しいことと間違ってることはある。その法則が自然界と、そして「宇宙的にみて・・」なのだと思う。

Johnがやってきたことは、間違いも失敗もあるが「宇宙的にみる」と正しい人だと思う。その人が大きな力によって殺される。正しいことをしたから殺される。恐ろしい世の中だ、と言うのは簡単だけど、その世界で僕らは今も生きてて、「幸せだな」とか、「平和だ」とか感じてる。この矛盾は何なんだ?

一人一人、自分の幸せを願うのが精一杯だと思うよ。世の中全体の事なんて大きすぎて考えられないよね。だからいいんだ。その分、自分の幸せを精一杯さがして欲しい。そうやって少しずつ世界が幸せになりますように・・・。


2002年12月08日(日)



 絵と音楽の融合

今夜も数軒のオープニングへ出掛けた。Katherine Murlen Galleryは良かった。油絵で夜のシーンを描いたもの。ごめん、アーティストの名前忘れた(笑)。

Deleon Whiteも油絵のアーティストだった。風景画は見る分には凄くいい。俺もいつかは、ああいった風景画を描けるようになるんだろうか??シンヤ君の風景画を見ても思うけど、画面から“寒さ”や“暖かさ”、空気が伝わってくる。いいなぁーと思う。

途中でカフェに入って一休み。この厳寒(-15℃)だと無理に歩くと死ぬからさ(笑)。スケッチブックを持ってたので、来年の個展の事とか考えつつコーヒーをすする。

まいったなぁ、二つのアイデアをまとめて一つにするか、それとも別々のショウとしてやるべきか悩む。テーマは両方とも女性なんだけど、切り口が裏と表みたいに対照的なんだ。そろそろショウのタイトルも決めないといけない時期だ・・・。

カフェを出てから、友達と待ち合わせてチャイナ・タウンのEl Mocamboへ。昔ライブ・ハウスとして営業してた店のリニューアル・オープンの日。アートあり、DJあり、ダンスありのイベントの中に、“Let's〜”に出てもらったマユコちゃんと、ケイタロウの作品が展示される。

さすがに日本人が多くてビックリした。あんなに大勢見たのは久しぶりです。俺は隠居中なので、こういう公の場に行くのは久しぶり。「最近なにやってるんですか?」と聞かれる度、「隠居!」と答え返す。結局2時くらいまでいた。

2人の作品は、会場の雰囲気によく合ってた。こういう音楽と絵のショウに行く度に、もっとこの二つが融合できないものか?と思ってしまう。やっぱり、絵は壁に飾られ、バンドはステージで演奏する。もっと実験してもいいはず。同じ会場を共有しているが、それぞれの場所から一歩も歩み寄ってない感じ。

このトロントには、そういう実験が出来る場所もグループも無いみたい。うーん、何かやりたいなぁ・・・。

2002年12月06日(金)



 George追悼・・・

ロンドンで、先日亡くなった元・ビートルズのジョージの追悼コンサートがあった。主宰は盟友のクラプトン。

この2人と、パティ・ボイドという女性を交えた三角関係は有名だ。当時、ビートルズ全盛期にジョージとパティは結婚した。そのパティに密かに想いを寄せ続けたクラプトン。

時は過ぎて、ジョージと離婚したパティはクラプトンと結婚するも、長くは続かなかった。このジョージとクラプトンの心境を察することは出来ないが、その後も2人は固い友情で結ばれていた。

ジョージがいわゆる”落ち目”の時に、わざわざクラプトンが裏方に徹して、ジョージをワールド・ツアーに引っ張り出したり(日本公演も含まれる)、今回の追悼コンサートの指揮もそう。友達とは何だろう?と考える俺にとって、2人の関係は非常に興味深いものがある。

人は一人では生きていけない。一体、人は何を求めて生きていくのか?この命題の前に天才達であっても同じように悩んだはずだ。

それゆえに、ジョージが残した言葉に共感してしまう。

「欲望に身を任せていた自分を思い出すが、間違いだった。名声がゴールではない。金がゴールではない。どうしたら心の平和を得ることが出来るか、どうしたら幸せになれるか。見つけることは困難で、探し求めていかなければならない」

2002年12月05日(木)



 意外な形で復活!?

スタジオのあるビルの暖房機能がダウンして3日目。外は最・高・気温がー9℃という極寒!部屋の中なのにダウンジャケットを着ながら作業してます・・・。

日本視察を終えた友達のキュレーター・Rafiから電話があり、至急会って話したいというので、彼のショー・ルームまで出掛けた。日本に滞在中に、都内のギャラリーを廻ったり、関係者に会ったり、デザイン・フェスタまで視察したそう。

そのデザイン・フェスタではHYPE TOKYOに出てたコモリマユコさんにも会えたと言ってた。ちなみに、彼はHYPEの時に彼女の作品を購入済み。

通訳の日本人と都合が合わずに、彼一人で行った為、全然喋れなかったらしいが(笑)。それに、現金を持たずに、クレジットカード一枚で買い物をする外国人にしたら、”現金のみ”という売買形式に戸惑ったり、バンク・マシーンの未復旧に驚いただろう。結局、手持ちの現金では、彼女のカレンダーを買うのが精一杯だったってボヤいてた(笑)

アート・ディーラーでもある彼が、なぜデザインフェスタのような、イラストレーター、クラフト、ファッション総合の会場へ行ったかというと、日本の、あるトレンドに焦点を絞っていたからだ。俺のやったHYPE TOKYOを更にシェイプ・アップして、その「トレンド」を組み込む形で展覧会を企画している。そして、その展覧会には・・・

“HYPE TOKYOプレゼンツ〜”というタイトルが付くことが決定!!

俺がキュレートしたHYPE TOKYOとは、若干主旨がズレるため、HYPE〜の名前をそのまま譲れないが、日本のアーティストを海外で発表するという部分は同じ。

違うのは、オーガナイザーをRafiが担当し、俺は一歩引いて“参加アーティスト”として、また総合的なディレクションを担当するということだ。

つまり、前回HYPEで足りなかった部分のカナダ側をRafiが補い、日本側を俺が補うという形。Rafiは国外を含め十数年のキャリアを誇る微腕キュレーター。こちら側の事情はすべて任せられる。

前回よりグレード・アップすることはあっても、ダウンすることは無いだろう。来年も熱くなりそうだ・・・。


2002年12月04日(水)



 アトリエ事情

オーダーされていた絵を郵便局から日本へ送った。たった3Kg足らずの荷物が、規定よりも1cm長いというだけで$100以上もした。相変わらずこの国の郵便事情に納得いかない俺・・・。

しかし、今日は寒かった。気温が−7℃で、体感気温がー15℃。冷凍庫よりも寒い。本格的な寒さは1月中旬からなのだが、今年は少し早いみたい。でも、この空気が凛とした感じが好きなんだよな〜、と改めて感じた。

来年のシステム手帳を買いにEaton Centreへ行った。速攻で目当ての品が手に入ったので、散歩がてら北上しながら、Yonge St沿いにある古本屋全てに足を止める。案の定、掘り出し物はナシ。

そのままBook Netという日本の本屋へ寄ってから、BathurstのMarvish Booksまで歩いた。そう、3日前に目を付けた画集を買おう!と思って。しかーし!セールということもあってか、既に売り切れ!愕然。

人生で過去何度、こういった過ちを犯すのか・・・。「欲しいと思ったら、その場で買うべし!」。これ教訓です、ハイ。

夜は先日のMさんと、アメリカから来てる彼氏のJさんと3人で飲茶。北京ダック食べた。最高。しかも、俺の誕生日前祝いということで奢ってもらった!それからMさん家で猫と戯れて帰ってきました。

10時頃、MihoちゃんからTel。先日買ったコンピューターがまた調子悪いらしく、ネットからドライバーをダウンロードさせて欲しい、というので来てもらう。他にも彼女は悩みがあって、油絵の臭いがキツイと、大家とルームメイトから苦情が出たらしい。確かに一般人にとって、油絵の臭いはキツイかもしれないが、換気もちゃんとしてるらしいし、そのくらい目をつぶって欲しいよな。

けれど、遂に「油絵禁止」になってしまったそう・・・。嫌なら出て行くしかないという状態。それでアトリエでも借りようか?と悩んでる。しかし、トロントでなくてもアーティストが制作スペースを確保するのは大変な時代。凄い良い条件なら高くて手が出ないし、悪い条件で妥協したとしても、遠いとか、複数でシェアとか、3年後まで順番待ちとか、満足できる可能性は低い。

しかも、昼間は普通の仕事とかしてたら、アトリエを使うのが週2日とか、結局凄い無駄になってしまう場合もある。だから、自宅で絵を描ける環境が一番いいのだけれど、彼女の場合はそれがダメなんだね。

日本の住居でも、そういった規制があるのは聞いたことあるし、実際俺も猫飼ってた事で追い出された経験があるから分かる。でも、こっちでもそういうのあるんだねぇ・・・。



2002年12月02日(月)
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