Silent Song
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2002年04月17日(水) 「草花の涙」

太陽の、
光の差さぬ

冷たく暗い、
雲の下

風は冷たく吹きすさび

痛い気持ちを耐えながら

パサパサの地面に

細く細く

息づく草花がひとつ。
      

その草花は…

ひとりぼっちの
その草花は、


太陽の光を受けて
すくすく育ち

栄養も与えられ
美しく咲く

別の豊かな大地で
すくすくと育っている
自分と同じ種類の花(なかま)たちを

知っていた。

・・・・・・・・・・・。

他の花(なかま)たちは

青空に生き生きと
茎を伸ばし、呼吸をし、
美しい花びらを広げて咲いていた

通る人間は
その花に目をとめては、

「綺麗だなぁ」って、
微笑んだ。

暖かい大地と空気で
美しく咲いている花は

彼らに安らぎを与えた。

そして、
その花自身もまた

自らが与えたことで
自らの心自身も暖かさで満たされた。

花たちは
いっそう美しく咲きほこった

・・・・・・・・・・・・・。

 冷たい大地の
 ひとりぼっちの細い
 花の傍らを

 人間が、一人
 通りました

 花は彼の視界に入りました。

 ・・・・。

 …でも彼は

 細い茎の

 栄養のいきわたっていない
 色あせた花びらの

 その草花の存在には
 気づきもせず
 見向きもせず

 そのまま
 去っていきました。

 ・・・細い細い花は

 泣きながら

 声にならない声で
 かぼそくつぶやいた。

 『 自分も本当は
 綺麗な花びらで

 通る人を楽しませ、
 安らぎを与えたいのに。

 喜んでもらいたいのに……。

 ・・・でも
 私には

 与えることすらできないのだ・・・

 自分自身すら
 ・・・・得られないのに…

 暖かい太陽の光が欲しい…
 綺麗な水が欲しいよ…!!』

 花は
 とてもやるせない気持ちになりました。

  ”得られない自分”も
 ”与えることのできない自分”も

 どうにもこうにも、
 悲しく、やるせなかったのです・・

 ・・・・その花は
 そんな自分がなおさら
 やるせなく、
 
 ただ、

 ただ、

 どうにも
 辛かったのです・・・


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2002年04月04日(木) 「天国への階段」

人生は長い階段のようだ。

私たちは
一段、一段

ゆっくりと
その階段を踏みしめて
登っていく。

1日1日は
一段一段の積み重なり。

ある時は
ゆっくりと

またある時は
小走りに

また時には疲れて
休憩したり・・・

私たちは
歩いていく

・・・止まらない

   ・・・「止まれない」

そして

"月日"という名の階段は、
”人生”という名の階段は

「限りのある階段」

普段、人は
そのことについて格別、
意識をすることはないけれど、

確実に
私たちは


  【天国】へ続く階段を登っているのだ。


誰も皆、

生まれ落ちたその瞬間(とき)から・・・
そこへ向って歩いていく

一人一人
その一段一段を踏みしめて・・・。

   

       「いつかその階段が
          終る日まで」


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