西日が差したら枇杷の実を食べよう
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2001年11月28日(水) 爽やかな!? 絶望感。『レクイエム・フォー・ドリーム』。

昼下がり、中途半端に時間があいたので、
『レクイエム・フォー・ドリーム』をみにいった。

ストーリーはもちろん、何もかも、
なんの予備知識ももたなかったせいか、
はじまった途端、新鮮なドキドキの連続だった。

定職もなくフラフラして、時には危ない仕事にも手を出す
子鹿のような目をした青年。
その美しい恋人。
そして青年の母親は、古いアパートに閉じこもり「老い」と向き合う、
テレビとチョコレートと息子だけが生きがいの孤独な女。

この3人のメインの登場人物が、
揃いも揃って、いわゆる「現実」からはみ出していて、
しかも、物語が進むにつれ、はみ出すどころか、
普通のアメリカ人が最も忌み嫌う「ルーザー」として、
どんどんと、そこからはじき出されていってしまう・・・。

ドラッグ。テレビジョン。ダイエット。
依存。中毒。破滅。R15指定。

決して、明るいとはいえない、
それどころかむしろ、
絶望感や閉塞感を描いた痛々しい作品なのに、
流れている空気は、妙に乾いていて、
全然、センチメンタルじゃなく、
それは、ときに爽快感さえおぼえるほど。

まるで、この映画の中に、ひんぱんに出てくる、
コニーアイランドの海風みたいに。

とはいえ、怖いです。自虐的です。
ダメな人は、最初の30分で逃げ出したいかも。

でも、この作品の持つ、不思議な説得力にとりつかれた人は、
ラスト30分の、あの崖っぷちに立たされたような、
ポップで怖くて、爽やかなほど絶望的な映像世界に、
思う存分、溺れることができるはず。

キャスティング、いいですよ。
母親役のエレン・バースティンは、
メリル・ストリープなんて目じゃないくらいの、文句なしの名演。
ジェニファー・コネリーも、とっても素敵にイヤらしい。
そして、主人公のバンビ顔の青年、ジャレッド・レトぉ!。

このコが、役づくりで思いっきりやせた頬に、ハラハラと涙を流すシーンが、
幾つかあるんだけれど、その顔が、もう、せつなくて、はかなくて。
ドラッグでボロボロになりながら、
恋人に電話する場面(これって、ある意味、究極のラヴシーンだと思う)なんて、
つられて泣きそうになるくらい、まんまと、惚れちゃったよ。ちぇっ。


2001年11月25日(日) ひっさしぶりに、

ビデオをレンタルしてきました。4本も。
みるぞ。みるぞ。みるぞ。決意。

その内訳は、
『No Future』いわゆる一つのピストルズもの。
『カノン』
『カルネ』 二つとも、ギャスパー・ノエだね。R指定だね。
『リトルダンサー』 ごめん、コレ、まだみてなかったのーー。
          Tレックスファンなのに。

なにか、心がふわ〜っとあったかくなるモノを、
借りようと思っていたのに、
こんな殺伐とした品揃えになってしまった。
(救いは、リトルダンサーねっ)
よぉし、つぎはぜひ、『あの子を探して』を借りよう。

その前に、感想、書きます。決意。


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