詩のような 世界

目次


2003年07月30日(水) whywhywhy


矛盾だらけの日々
矛盾を生み出すのは僕

なぜ?
なぜなんだ

問うことが趣味かしら
まあ知的ね
ただのナルシストだろ ぎゃふん(死語)
みたいな感じなんだけどどう?

独りため息をつき夜を堪えてニューデイズが始まる

鉄の匂いがバスを満たす
僕は汚れた緑色の座席に座る
気になるあの子は運転席を陣取り
白目がちの瞳でケタケタ笑う
いっそやられてしまおうか
と投げやりな気分になったけれど
彼女はすでに僕への興味を失っていた
だから苦笑いすらできなくて
切ないナルシストは前の席に座るサラリーマンの
てかり頭をじっと睨むのだった

「はたしてこのバスに終点はあるのだろうか?」





2003年07月25日(金) 壊れかけのメロディ2


バス停で待っていると
素っ裸の小父さんがランニングをしているのを見た
なぜサンバイザーはしているのだろう

バスが来ない



最後の明かりが消えた
ベッドの中の子どもは箱からおもちゃが飛び出すのを
わくわくしながら待っていた
しかし聞こえてきたのは隣の部屋で寝ているはずの両親が
発する気持ちの悪い擬声語だった



ある名誉教授のどうしても娘が欲しかった理由は
一緒に入ったベッドで娘が可愛いおっぱいを
触らせてくれるから、であるそうだ



オフィスはセックスでしょう
オフィス=セックスでしょう
「おまえ、愛してると言ってくれよ」
「……」
「愛してるから俺は」

「つべこべ言ってないで特濃ミルク!」


2003年07月20日(日) みずいろ

タバコのヤニで黄ばんだ紙に
爽やかな水色のペンで綴る君への気持ち

限りなく純粋に近い数行
自然と滲み出すインク、インクインクインク……

みずいろ こぼれそう

句読点は入れない
終わってしまいそうだから

飽きるまで書いていたいんだ

この手紙を君が受け取ることはないだろう
ことを僕は決して嘆かない

「君が幸せなら僕は逃げずに喜ぶよ」


という訳だけど
やっぱり

君が欲しいなあ?


2003年07月06日(日) a family


パステルカラーのカーテンを開けたら
ママの巨大な顔が目の前に浮かんでた
見慣れてるはずなのに怖くて怖くて
息ができなくなった

あたしは赤いつりスカートの端を握りしめ
ママの顔にもつれる舌で許しを請う
誤る理由なんてない気がしたけれど
ママの顔が少しづつしぼんでいったから
あたしの汗も引き始めた

それでも
ママの顔は変わらずのっぺらぼう
しゅるしゅると小さくなって
白い風船になったと思ったら
右から一直線に飛んできた鳥に
あっけなく割られた

あたしは頭痛に襲われて
こめかみをぎゅっと押さえる
鳥を装ったパパの姿はもうない
カーテンを閉め
スカートで頬を拭った


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